夢占い

吉川 「じゃぁ、夢占いをしてやるよ」


藤村 「えー」


吉川 「俺はこう見えても、『ミスター割と夢占いに詳しいことで有名な吉川くん』と異名をとる男だよ」


藤村 「だらしない異名だな」


吉川 「じゃ、君の夢を言いたまえ」


藤村 「昨日見たやつでいい?」


吉川 「当たり前だ。将来の夢とか面白おかしいこと言おうとしたらすねるぞ!」


藤村 「言わないけど……えっと、場所はジャングル」


吉川 「あーダメだ」


藤村 「もうダメなの!?」


吉川 「ジャングルはすごいダメ。夢で見ちゃダメな場所ワースト3に赤丸急上昇のダメさ」


藤村 「他の二つはどこなんだ」


吉川 「いいんだよ。他のなんて」


藤村 「いや、だって適当っぽいもん」


吉川 「他のは、アレだよ。え~と、富士山と茄子」


藤村 「いや、ちょっと待て。それいいやつじゃん。百歩譲って富士山はダメとしよう。茄子ってなんだ? 場所じゃない」


吉川 「茄子畑だよ」


藤村 「なんだ、その不自然なシュチュエーションは」


吉川 「で、ジャングルでどうしたの?」


藤村 「迷った」


吉川 「あぁ、なんてこった。最悪だ」


藤村 「まじで!?」


吉川 「夢で迷うっていうのはね、現実で靴の中にガムを入れられることを暗示してる」


藤村 「そんな具体的に暗示されちゃってるの?」


吉川 「靴を履くときはくれぐれもご注意を」


藤村 「わかった」


吉川 「で、どうしたの?」


藤村 「そうしたら、泉があってね」


吉川 「ワーオ! 大ショック!」


藤村 「えぇ! そんな大ショックなできごと?」


吉川 「泉はね、アレだ。ピン子」


藤村 「ピン子!?」


吉川 「泉ピン子関連ですごい悪いことが起こる」


藤村 「ものすごく心当たりのなさそうな関連だなぁ」


吉川 「くれぐれもピン子にはご注意を」


藤村 「まぁ、できるかぎりピン子には注意しておくよ」


吉川 「それから?」


藤村 「そこで目が覚めた」


吉川 「それは……最悪な結果だ」


藤村 「ど、どういうこと?」


吉川 「どうもこうもないよ」


藤村 「詳しく言ってよ」


吉川 「つまり、お前の夢は……」


藤村 「うん……」


吉川 「オー・マイ・ゴッ!」


藤村 「いや、確かに迷子だけど……」



暗転

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