刑事

刑事 「正直に吐いて楽になっちゃえよ」


犯人 「だから、私じゃありませんって」


刑事 「あ~やっぱあれだよなぁ。俺みたいな普通の刑事じゃダメだよなぁ」


犯人 「どうしたんですか? 急に」


刑事 「ほら、やっぱ刑事ってさ、かっこいいプラスαがないとダメなんだよ」


犯人 「なんですか? プラスαって」


刑事 「○○刑事! みたいなさ、かっこいいサブタイトル」


犯人 「あぁ、そういう」


刑事 「はぐれ刑事とかさ、なんか経験値高そうじゃん?」


犯人 「はぐれって、別にドラクエじゃないんだから」


刑事 「俺もなんか欲しいよ。なんとか刑事ってかっこいいの」


犯人 「あぶない刑事みたいな?」


刑事 「そうそう。そういうの。それのもっとすごいかっこいいやつ」


犯人 「もっとすごいって……」


刑事 「青龍刀を常に振り回してるすごいあぶない刑事! みたいな」


犯人 「それは、本当にただのやばい人だ。刑事の前に捕まりますよ」


刑事 「でもスケバン刑事とかもいるんだぜ?」


犯人 「それもどうかと思いますけど」


刑事 「スカパンク刑事ってのはどうだろ? なんか、スケバンに似てるし」


犯人 「どうって言われても」


刑事 「スカパンクが比較的好きな刑事」


犯人 「趣味の問題じゃないですか。別にそのくらいならいくらでもいそうだ」


刑事 「じゃ、スカンク刑事」


犯人 「パが抜けた!」


刑事 「危なくなったら臭い匂いをだして危機を脱する」


犯人 「そんなの刑事でもなんでもない」


刑事 「ジャイアント刑事ってのは?」


犯人 「なんですか、それは」


刑事 「ジャイアントとデカイをかけた駄洒落的発想」


犯人 「ただでかいだけじゃないですか」


刑事 「すごいでかいんだよ。40mくらいあるの」


犯人 「そもそも人間じゃない!」


刑事 「もう、刑事の発想っていうのは、あらかた出きっちゃってるんだよ」


犯人 「残ってるのは、犯人刑事くらいしかないですね」


刑事 「おっ! それいただき! 俺は今日から犯人刑事だ!」


犯人 「お前がやったんだな?」


刑事 「え……。は、はい。私がやりました」



暗転

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