ぺてんし

曖昧

吉川　「助けてー」

曖昧　「曖昧マン参上」

吉川　「わぁん。曖昧マン助けておくれよ」

曖昧　「う、う～ん。助けるって言うか、なんていうか……」

吉川　「わぁ。さっそく曖昧だ」

曖昧　「曖昧パンチ！　これは手を開いて殴るから、どっちかっていうとチョップっぽ い感じの、でもパンチって言うか……」

吉川　「もう、なんだかすごい曖昧な技だ！」

曖昧　「いや、キックだったっけな？」

吉川　「キックじゃないよ！　手でやるんだから少なくともキックじゃない！」

曖昧　「まぁいいや。ともかくそんな技」

吉川　「曖昧なままかたづけやがった！」

曖昧　「とどめの……とどめでいいかな？」

吉川　「曖昧と言うよりも、意志薄弱なんじゃないか」

曖昧　「曖昧ビーム……いや、フラッシュ……やっぱビーム」

吉川　「もうどっちでもいいよ！」

曖昧　「正義は勝つと言えば勝つし、引き分けと言われると引き分けっぽい感じで」

吉川　「勝ってるよ！　大丈夫。自分に自信を持って！」

曖昧　「アレだ。勝負に勝って試合に負けたみたいな」

吉川　「いや、ちゃんと勝ってるから。負けてないよ」

曖昧　「肉を切らせて骨を折るみたいなね」

吉川　「それじゃ、ただ単に身体がボロボロになっただけだ」

曖昧　「まぁ、なんと言いますか、その……」

吉川　「なんかもう、見ていてイライラするなぁ」

曖昧　「申し訳ないというか、なんと言いますか……」

吉川　「あなたもっと自分と言うものを持った方がいいよ？」

曖昧　「はぁ、そうですか……」

吉川　「もっと強気に。多少、俺が俺がという気持ちをもってね」

曖昧　「えぇ。じゃ、まぁ、がんばります……」

吉川　「がんばって」

曖昧　「とうっ！　Ｉ　ＭＹマン参上」

吉川　「俄然自己主張強くなったな！」

暗転