透明人間

博士 「吉川くん、空前絶後、言語道断の珍発明じゃ!」


吉川 「え? 博士? 博士ですか?」


博士 「うむ」


吉川 「え~と、どこだろ? 何を発明したんですか?」


博士 「見てわからんか?」


吉川 「見てもなにも、博士は何処から話してるんですか?」


博士 「フフフ……やはり成功じゃ」


吉川 「どういうことですか?」


博士 「ワシは君の後ろにいる」


吉川 「え? 後ろって……。え? いないですけど」


博士 「見えないか? ではこれでどうじゃ?」


吉川 「わぁ! なんか触った! なんかが触ったよ! 気持ち悪い!」


博士 「フフフ。成功じゃ」


吉川 「ま、まさか……っ!」


博士 「そのまさかじゃよ」


吉川 「透明……人間?」


博士 「そう。透明人間」


吉川 「すっげぇ!」


博士 「……に見える手品」


吉川 「あ、そこにいる」


博士 「うん。いる」



暗転

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