ムーミン谷
吉川 「極端に寒い」
藤村 「うん。寒いね」
吉川 「ね、ね、トレビアンしていい?」
藤村 「なんだ、唐突に意味不明な」
吉川 「あれ。明日つかえる無駄な知識」
藤村 「トリビアね。なんだ、トレビアンは素晴らしいって意味だから」
吉川 「じゃ、明日使える谷トレビアン」
藤村 「谷……。使いどころなさそうな話題だなぁ」
吉川 「ムーミン谷のムーミンは冬眠する」
藤村 「ムーミントリビアって言やいいじゃん」
吉川 「冬眠トレビアン」
藤村 「確かに冬眠だけど。別にへぇとも思わない」
吉川 「知ってた? 知ってた?」
藤村 「いや、知らないけど。なんとなく、そんな気がするし」
吉川 「補足トレビアン」
藤村 「いい加減、わざとだろ」
吉川 「その間、人間キャラは南の方に旅に出てる」
藤村 「人間キャラ……」
吉川 「あれね。スナフキンとか、ミーとか、勅使河原とか」
藤村 「いや、待って。違うのいる」
吉川 「馬鹿。スナフキンって言っても、砂専用の布巾のことじゃないぞ」
藤村 「それは知ってるし、砂専用の布巾って意味なさそうだけど、三番目の方は明らかにおかしい!」
吉川 「勅使河原?」
藤村 「ダウト!」
吉川 「何がダウトなの? 勅使河原に失礼じゃん」
藤村 「だって、なに人?」
吉川 「日系」
藤村 「え~、いないよ。日系のキャラは」
吉川 「日系の関西人」
藤村 「100%日本人じゃん。ゆるぎないじゃん」
吉川 「スナフキンはん、調子はどうでおま? が口癖」
藤村 「馴染んでねー。ムーミン谷に馴染んでないし、おまなんて鶴光くらいしか聞いた事ない」
吉川 「いるよ。勅使河原。よくスナフキンと釣りに行ったりして」
藤村 「見たことないよ」
吉川 「釣られてる奴だよ」
藤村 「釣られてるほうなのっ!? え? 人間キャラじゃないの?」
吉川 「人間だけどわりと釣られやすいんだよ。それが勅使河原のいいところ」
藤村 「絶対ウソだよ。そんな人いない」
吉川 「いるよ! アニメにはあんまり出てこないけど」
藤村 「原作にいるのか……」
吉川 「いや、谷にいる」
藤村 「谷っ!? 谷って?」
吉川 「実際のムーミン谷」
藤村 「ムーミン谷は実在しないだろ」
吉川 「あるよ! フィンランドのムーミン谷って書けば郵便だって届く」
藤村 「えー。あれはフィクションだよ」
吉川 「あるって! 渋谷だって実在するんだからムーミン谷だってあっていいじゃん」
藤村 「いや、渋谷と同じ次元で語られても……」
吉川 「お前はあれか。自分の知らないことは全否定か」
藤村 「そうじゃないけど、明らかにおかしいだろ」
吉川 「お前見たのか? 勅使河原がいないところ見たのか?」
藤村 「言ってることが滅茶苦茶すぎる」
吉川 「ムーミン谷はあるし、勅使河原もいるの!」
藤村 「お前は見たのかよ?」
吉川 「見たよ」
藤村 「えー! 見たんだ。ムーミン谷行ったんだ?」
吉川 「最初に言ったじゃん。なに聞いてんだよ」
藤村 「え……トレビアンしか聞いてない」
吉川 「だから、スナフキンとか、ミーとか、勅使河原って」
藤村 「……え? ミー?」
吉川 「ミーのことザンスよ」
藤村 「一人称ミーって言うタイプだったのかよ」
暗転
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