ゼッタイ無敵マン

吉川   「たすけてー!」


無敵マン 「圧勝! まかしょ! ゼッタイ無敵! マン★参上」


怪人   「やられた~」


吉川   「はっやっ!」


無敵マン 「もはや敵なし! ゼッタイ無敵! マン★」


吉川   「かつてない迅速な勝利だった」


無敵マン 「目に見えない速さで48の可愛いいたずらをしかけた」


吉川   「48も! 可愛いいたずらを!」


無敵マン 「早口言葉対決のコーナー!」


吉川   「え、俺と?」


無敵マン 「ナマゴッ!」


吉川   「え……」


無敵マン 「は~え~! もはや敵なし! ゼッタイ無敵! マン★」


吉川   「いや、早いっていうか、言えてないじゃないですか?」


無敵マン 「ジャンケン対決のコーナー!」


吉川   「もう次のコーナーいっちゃうんだ? うやむやのうちに」


無敵マン 「ジャン!」


吉川   「じゃんけ……え?」


無敵マン 「後出し! か~ち~! よもや敵なし! ゼッタイ無敵! マン★」


吉川   「いやいや、マン★じゃなくて。成立してないじゃん」


無敵マン 「早食い対決!」


吉川   「あれだ。こっちの言うことは完全無視なんだ。いったいなにを食べるんですか?」


無敵マン 「ZZzzzzz……」


吉川   「寝てる! なんでいきなり寝てるの?」


無敵マン 「ふぁ~ぁ。……おなか一杯で眠くなっちゃったよ」


吉川   「え? もう食後なの? どういうルール?」


無敵マン 「ゼッタイ無敵! マン★」


吉川   「はぁ。もうなんか、すごいっすねとしか言いようがない」


無敵マン 「いまだかつて、一度も負けたことはないのだ!」


吉川   「へぇ……。あ、でもアゴのところの傷、どうしたんですか?」


無敵マン 「あ、これ? これはヒゲ剃ってて、カミソリ負け」


吉川   「え……」


無敵マン 「負けって言うか勝負に負けて試合に勝ってた。だからカミソリ勝ち」


吉川   「へぇ……」


無敵マン 「ではサラバだ! いい勝負だった!」


吉川   「爽やかさでうやむやにしようとしてる」


無敵マン 「とぅっ!」


吉川   「あぁ~。寝転んだからマント汚れてますよ」


無敵マン 「本当だ。土がついちゃった」



暗転

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