先輩


吉川 「そんでよ、俺の知ってる先輩ってのがすげーんだよ」


後輩 「マジッスか? スゲーんスか?」


吉川 「だってお前、20人だぜ! 西高のやつら20人を一瞬だぜ!」


後輩 「マジッスか? 一瞬スか?」


吉川 「あとな、四階」


後輩 「四階ッスか?」


吉川 「四階から落ちてかすり傷一つないんだぜ」


後輩 「まじっすか? 普通死ぬっスよ!」


吉川 「だから先輩は不死身なんだって」


後輩 「マジッスか? 不死身なんスか?」


吉川 「俺はその先輩と知り合いだし」


後輩 「マジッスか? 吉川先輩スゲー」


吉川 「あと、あれだ。大食い伝説」


後輩 「マジッスか? 伝説作ってるんスか?」


吉川 「駅の横のところにラーメン屋あるじゃん」


後輩 「あるっす! ラーメン屋あるっす」


吉川 「そこの大食い記録もってるのが、先輩よ」


後輩 「マジッスか? 普通、腹いっぱいで死ぬじゃないスか!」


吉川 「普通、死ぬくらい大食いだった」


後輩 「マジッスか? 不死身じゃないスか!」


吉川 「その先輩が一番に可愛がってくれたのが俺よ」


後輩 「マジッスか? 吉川先輩スゲー」


吉川 「あと、あれ。パトカーグシャグシャ事件」


後輩 「マジッスか? そんなのマジデンジャーじゃないっすか!」


吉川 「マジデンジャーだよ。パトカーをな、グシャグシャにしたんだよ」


後輩 「マジッスか? 普通、捕まって死ぬじゃないスか!」


吉川 「普通死ぬくらい、捕まらなかった」


後輩 「マジッスか? それって不死身じゃないスか!」


吉川 「その先輩とマブダチなのが俺よ」


後輩 「マジッスか? 吉川先輩スゲー」


吉川 「あと、あれだ。口から火を吐く説」


後輩 「マジッスか? いろんな説が出ちゃってるんスか?」


吉川 「これは、マジで見た人がいるらしいぜ」


後輩 「マジッスか? 普通、口の周り火傷して死ぬじゃないスか!」


吉川 「普通死ぬくらい、燃え盛ってた」


後輩 「マジッスか? めちゃくちゃ不死身じゃないスか!」


吉川 「その先輩とアミーゴなのが俺よ」


後輩 「マジッスか? 吉川先輩スゲー」


吉川 「あと、あれだ。先輩、巨大バージョン」


後輩 「マジッスか? バージョン違いじゃないスか?」


吉川 「身長50mらしいぜ」


後輩 「マジッスか? 普通、頭を天井にぶつけて死ぬじゃないスか!」


吉川 「普通死ぬくらい、突き破ってた」


後輩 「マジッスか? 完璧に不死身じゃないスか!」


吉川 「その先輩を育てたのが俺よ」


後輩 「マジッスか? 吉川先輩スゲー」


吉川 「あと、あれだ。宇宙怪獣を撃退の巻」


後輩 「マジッスか? 特撮ヒーローじゃないスか?」


吉川 「結構、頻繁に活躍してるらしいぜ」


後輩 「マジッスか? 普通、過労死じゃないスか!」


吉川 「普通死ぬくらい、出動してた」


後輩 「マジッスか? 生まれも育ちも不死身じゃないスか!」


吉川 「その先輩が俺よ」


後輩 「マジッスか? 吉川先輩スゲー」



暗転




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