ペット
獣医 「吉川さん、本日はどう致しました?」
吉川 「はい、この子が……」
獣医 「あぁ、これは可愛いチワワ肉ですねぇ」
吉川 「え?」
獣医 「こちらの可愛いチワワ肉がどうしました?」
吉川 「いや、チワワです」
獣医 「はい、チワワ肉ですね。お名前はなんて?」
吉川 「ラブ彦ですけど……、肉?」
獣医 「ラブ彦ちゃんかぁ、いい肉だ」
吉川 「おい! 肉ってなんだ」
獣医 「いやですね、吉川さん。筋肉の付き方で健康状態がわかるんですよ」
吉川 「あぁ……、そう言う意味ですか」
獣医 「で、どうしました?」
吉川 「どうも今朝から調子がおかしくて……」
獣医 「二日酔いですか?」
吉川 「いや、私じゃなくて、この子が」
獣医 「こちらのチワワ肉が二日酔いなんですか?」
吉川 「いや、二日酔いなんて言った覚えがないですが」
獣医 「じゃ、何日酔い?」
吉川 「別に酔ってるわけじゃないと思います」
獣医 「ほぉ、強い方なんですか?」
吉川 「強い弱いじゃなくて、お酒なんて飲んでないと思います」
獣医 「禁酒中?」
吉川 「いや、私じゃないですよ。ラブ彦ですよ」
獣医 「あ、そうでした。こちらのチワワ肉でしたね」
吉川 「さっきから、そう言ってるじゃないですか」
獣医 「うっかりしてました」
吉川 「あなた獣医さんでしょ? なんで、私の体調の相談にのってるんだ」
獣医 「いやぁ、あまりに人間ばなれした顔なもんで、つい」
吉川 「うるさいっ! 関係ないだろ」
獣医 「珍種ですな」
吉川 「失礼なこというな」
獣医 「新種発見!」
吉川 「発見された覚えはない」
獣医 「あつまれ動物の森」
吉川 「集まってない」
獣医 「森で発見たまごっち」
吉川 「たまごっちじゃない!」
獣医 「たまごっぺ」
吉川 「もう言いたいだけでしょ」
獣医 「新種のポケモン発見!」
吉川 「ポケモン扱いか」
獣医 「ポケモン、ゲットだぜ!」
吉川 「ゲットするな」
獣医 「ゲットだべ!」
吉川 「地方色豊かになってる」
獣医 「ゲットかよ!」
吉川 「知らないよ! あんたが言ったんだろう。いいから、ラブ彦をみてくれ」
獣医 「あぁ、問題ありませんよ」
吉川 「大丈夫ですか?」
獣医 「丸々太って、今がちょうど食べ時ですね」
吉川 「食べないよ! ペットだよ!」
獣医 「ポケモン、ペットなの!?」
吉川 「だまれ」
暗転
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます