明日について

荼八

第1話

私は明日と云う言葉に縛られてしまっています、特段今日が詰まらないからとか、今に生きている実感が持てないからとか、その様なことはないのです。


ただ、どうしても口を開く度、考えごとをする度に何故か必ず一番最初に思い浮かぶ言葉は明日なのです。


そのせいもあってか、単純な考えごとの筈なのに、ワンクッション置いてからでないとスタートを切れないでいます。


やはり、前述の通り私は心のどこかでは今日を楽しめないでいるのかもしれないし、今を生きている意味を見いだせないでいるのかもしれません。


明日とは未来であり、今日が終われば、今であり、過去でもある。そんな不明確な単語に私は縋ってしまっているのでしょうか。逆に言えば、今と云う言葉はとても曖昧で刻一刻と過去へと昇華されていってしまうと気付いた時には既に未来にも囚われているのかも知れません。たくさんの疑問が残る中、私は今日と云う今に終止符を打ち、また今日のように今日を始めるのです。待ちに待った今日とは、明日でもあり過去でもある。私は何処を歩いているのでしょうか、確かに今をそして、忘れては行けない過去を引っ括めて、25日の始まりであり、24日の終わりである、今の隙間を終わらす為にも床に就くことにします。皆様も水分補給を怠らず、エアコンや扇風機等の文明の力を駆使して、明日である今を確りと生き延びて下さい。それでは、おやすみなさい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

明日について 荼八 @toya_jugo

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る