第10話 ◯けものフレンズ2へ
それから更に長い月日が流れた。
いつの間にか野生解放できるフレンズは少なくなっていた。
一方、人工物を模したセルリアンがパーク中を歩き回っていた。
ビーストの噂がひとり歩きし、アムールトラは孤立していた。
かばんちゃんは4人でセルリアンの研究に励んでいた。成長し、フレンズからかばんさんと呼ばれ慕われていた。
サーバルは親友のカラカルと、サバンナで楽しく暮らしていた。
そんなサバンナの一画にある、かつてアムールトラが眠っていた隔離施設。誰もいないはずの施設から声が聞こえる。
そこには2つの黒い影の姿があった。
結晶から分離して生まれたカンザシフウチョウとカタカケフウチョウが、結晶に語りかけている。
カンザシ「目覚めの時が来た。」
カタカケ「己のなすべき事をなせ。」
そう告げると、二人は羽ばたきもせず宙に浮かび上がり、天井の穴から何処かに消えた。
するとパキパキと音がしてセルリアンの結晶に大きなヒビが入り、表面が割れてスケッチブックがその中に滑り落ちた。
その中には、小さくて四角い結晶がたくさん敷き詰められていた。
他には水筒と鞄、先程滑り落ちたスケッチブック、
そしてあの子とそっくりな子供が横たわっていた。
その子供はゆっくりと目を開け、起き上がった。そしてあたりの様子をうかがいながらそろそろと扉を開けると、おっかなびっくり施設の外に出て行った。
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