結局は考え方次第なのだが
前書いたように、スタッフの方は、美紅ちゃんはきっと無事に天国に旅立てますよ、と言っていた。それはありがたい。天国ってなんだ以前に、美紅を無事送り出せたのはいいことだから。
でも、私はとうに美紅は天国ってとこにいっているものと思っていたのである。(これも前回書いたが)
既に言ったように、こういうのはそれぞれ考え方次第なので、自分が思うように考えてたらいいのだが……折角なのでちょい掘り下げる。
なんせ亡くなった日を含めて三日目に火葬したのだ。その二日は家で安置していたのだ。
私が火葬当日までに考えていたのは、もう既に美紅はゆっくりと「天国」的な所に行っており(もしくは行くまでの手続きを行っており)少なくとも翌日辺りには天国的な所で友達だった猫と再会しているなり安らかに眠るなりしていたと思っていた。私たちの火葬は飼い主側の自己満足かつ美紅への感謝を込めた合図的なものという感覚だ。
でも、もし火葬してから天国的なとこに行くのだったら、美紅は焼かれるまでどこにいたんだろう。
もしかして、家や庭にいたんだろうか。若いころのような軽々とした足取りで家を走り回って、庭を散策していたんだろうか。遺体を撫でる飼い主を見てなんやこいつって思ってたんだろうか。
そんで暫くしてから天国的なとこに向かうための準備や手続きをしていたんだろうか。猫もそういう手続きできるのか。できたらそれはそれで面白い。
(余談だが、俺は新潮社から出版されているあずみきしさん著の『死役所』という漫画が結構好きである。あぁいう感じが動物にもあったら面白いなと思っていた。動物がどうやって手続きすんねんというのはあるが、似たものがあればなみたいな)
しかし、『火葬されてから』になるとされない動物はどうなるのか、ということになる。でも多分、飼われていた動物は何かしらの形で飼い主とお別れの区切りがあるだろう。ペット火葬なり、役所で焼かれるなり、埋葬するなり。それを一つのきっかけとして天国的なとこに向かうのだろう。そうでない動物も……どこかのきっかけで旅立てるはずだ。
美紅も、友達だった猫も、以前保護したのち亡くなった猫たちも、きっとそうである。穏やかな場所で、のんびり過ごしていてほしい。もしくは安らかに眠っていてほしい。
まあ、結局は考え方次第なのだ。美紅を知る人たちが、美紅を偲ぶ気持ちがあれば、それでいいのかもしれない。
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