第5話

目蓋を開け視界に映ったのは木の板で作られた部屋の上のベットだった

「よう、兄ちゃん目が覚めたか」

軽薄そうな男は先程私が殺したはずの男だった

その男は私が上半身だけ起き上がるのを機に背中をバンバンと叩いた

「私は死んだ筈だが」

私は覚えいる奴を殺した事によってわたしも死んだのを

「なにこの塔では死んだくらいでは大神には見放されないさ!なんたって久しぶりの資格持ちだからな」

その男は大袈裟に手を広げ気持ちを昂り抑えずに答えた

「実力もあのガキの一撃を喰らっても生き残る生命力、俺の呪いを受けても後遺症が残らない精神力ここだけみても逸材だ。だがこんな事では終わらないぞ。まだ遊びはこれからだからな」

不吉な予言を残し男は帰ってしまった

私はこの場所で己の限界を簡単に超えられるではないかと

久しく忘れていた胸の奥にある心が熱く燃え上がった

「大神という者を深く感謝する」

私はこの挑戦を受けて立とうと心から決意した


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