第15話 助けを求める17歳

それから水曜の当日まで、彼から一切の連絡はないままだった。「行かせない」と言い切ったからには

寮か待ち合わせ場所に絶対に来るはず。

間違いなく来る。確信してたしそうゆうコだった。

そして、私は彼のそんなところが大好きだった。


電話は来ない。


約束の時間が迫る。寮にも来ない。


きっと現地に来るはずだ。間違いない。


厄介なことになるなぁ・・・とこの時はまだそんな事考えてた。私は相手のM君の連絡先を知らなかったからとりあえず待ち合わせ場所に行って断ろうと思った。変な揉め事は起こしたくない。


M君にに謝って、断って、彼と話をしよう。


そう決めて、駅に向かった。

駅にはM君の車がすでに来てたけど、周辺に彼の姿は見当たらない。なんだかすごくイヤな気持ちになってきた。暑くもないのに汗が出てくる。


M君に会う前に、彼の家に電話をしてみた。

なんでそんな事したのか、自分でもわからない。

いつもならこんな時、絶対自分から電話なんかしない。意地っ張りの私なのに。

でも、この日はなぜだか電話をかけた。


話し中。 2回、3回とかけなおす。ずっと話し中。

電話BOXの私の姿を見つけたM君が車を寄せてきた。

電話はまだ話し中。 なんだろう、イヤな気持ち。

悪いけど、もうM君どころじゃない。

とりあえずM君にはちょっと待ってもらって

また電話をかける。5分くらいかけ続けた。


繋がった。


お兄さんが出た。私が自分の苗字を名乗りかけた所で私だと気付いたお兄さんが言った。



「死んじまったよ・・・」


「はっっ???」


何を性質の悪い冗談を。いくら私が良く思われてなくてもコレはひどいよ。口ごもる私に、もう一度


「あいつは死んじまったよ!」


それだけ怒鳴ると、電話は一方的に切られてしまった。何?今、何言った?

身体が全部砂に埋もれて行くような感覚に陥る。

今、誰が何を言った?ねぇ?

誰かに大声で聞きたかった。今の何?


誰か助けて。。。

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