第11話 恋のパワーの17歳
しばらく友人宅からバイトに行き住む場所を確保。
バイト先には寮があったから助かった。
そしてバイトから正社員へ。
幸い、うちの親が彼の家に怒鳴り込む事も無かった模様で一安心。
今になって思えば、うちの親はそれをしなくて
本当によかったよ。もし、そんなことしてたら。
親元から離れた開放感は凄かった。
景色が違って見えたもん。
モノクロの世界からフルカラーへって感じだ。
毎日が楽しかったし、親を気にせず彼とも会える。
この頃にはもう親もだんだん折れてきて、
引越しなんかも手伝ったりもしてくれた。
まさか1人でここまでやるとは親も思ってなかったみたいだった。すぐ泣きついて戻って来ると踏んでたようだ。
私が家を出たあの日、彼はうちの親に謝って
「結婚するつもりでつきあっている」とはっきり言ったらしい。
とーちゃんは「ガキの分際で!」と余計怒ってたみたいだけど。嬉しかった、聞いた時。
そして、その言葉を思いっきり信じてた。
きっと、当時の私の全ての原動力はその言葉にあったといっても過言ではない。
彼はそんなこと一言も私には言わなかったけど
かーちゃんが後で教えてくれた(笑)
彼は、家を出た事をすごく心配してたけど
結果的にはよかったと言ってたし、自分もそう思った。家を離れたせいで、荒んだ気持ちも少しずつ
落ち着いてきたんだと思う。
バイト先では最初から、寮に入って正社員になれ
って言われてて、それを親が認めなかっただけの事だったのでスムーズに話しが進んだ。
自分的には家を出た事に何の問題もなかったし、
バイト先でも事情話すと、店長が親に寮に入る旨を
話しに行ってくれた。 超ラッキーだったのである。
今になって思い返すと、すごく気合入ってた。
今はもうそんなパワーはどこにもありません。
恋のチカラって素晴らしい。
ただ、社員になると日曜日が休みじゃなくなって、仲間と近所で踊ったりができなくなっちゃったのが残念だった。
その頃、ほとんどのDISCOでロックンローラーは
入場禁止になってた・・・なぜだろう??
ツイスト踊る機会がめっきり減って、サドルシューズを履く機会が減ったのが淋しいくらいだったな。
でも、冬になる頃には自分の周囲の色々な事が、だんだんと順調に回りだして、実家に行ったりも
できるようになっきて、生活もかなり落ち着いてきた。
髪の毛も、カロヤンのおかげか(爆)
ポニーテイルは無理でも、ビーハイブもどきは何とかなって50’Sスタイルも復活。やっぱりこの感じが好きってつくづく思う。
もうあとは、彼の卒業を待つばかり。
またポニーテイルが出来る頃には、
彼も運転免許が取れる。
そうしたら2人で阿字ヶ浦に行くぞ。
BGMはもちろんCOOLS。
それだけを信じて、それだけを楽しみに頑張ってた。
多分この頃が彼と私の一番いい時期だったんだと思う。
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