掲載

出版社

僕は琴里は電話で週間少年コミックスの出版社に来ていた。僕は受付で谷本様お願い致しますと伝えると受付近くにある椅子に座って待っていた。

琴里は翔ちゃんこれが出版社なんだスゴいね。僕はそうだね暑いから谷本さんが来るまで何か飲んで待とうよ。琴里は何飲む?琴里はじゃあ緑茶にする。

僕は自販機で水と緑茶を買ってペットボトルのフタを渡して琴里に緑茶を渡した。翔ちゃんありがとう。2人で飲み物を飲んでいると男性が来て谷本です。コトリショウのお2人ですか?

僕は琴里はそうです。谷本は受付の奥にある部屋に案内をした。2人とも暑い中わざわざ来てくれてありがとう。

琴里はいえ、そんなことないです。私は漫画が好きでまさか編集部の方とお話が出来ると思うととても嬉しく思います。僕もこのような機会を作っていただきありがとうございます。

谷本は2人ともそんな緊張しなくても大丈夫だよ。

僕はでは改めて絵を描いているのが僕で萩原翔太郎でストーリーを書いているのは隣にいる小鳥遊琴里さんです。谷本はじゃあ早速読ませてもらうよ。

僕は緊張して思わず琴里の手を添えていた。琴里も優しく僕の手を握ってくれた。ヤバい何を言われるんだろう……。心臓がバクバクだった。

谷本は読み終わるとこの織姫愛莉ちゃんの彦星探しだけどモデルは萩原君と小鳥遊さんの2人かな?

琴里はそうです。織姫と彦星は言い換えているだけで織姫愛莉ちゃんが男の子に嫌がらせを受けている中、1人の男の子に助けてもらい恋に落ちるというストーリーです。

谷本はなるほどね。ヒロインの愛莉ちゃんなんて小鳥遊さんそっくりの美人で可愛い女の子だね。特にセーラー服や浴衣なんて男の子が好きなものを着せて歩いている所はスゴイよ。男として共感出来る。

琴里は翔ちゃんが愛莉ちゃんを可愛く描いてくれたおかげだね。僕は琴里のストーリーがいいからだよと互いに褒めあっていた。

谷本は琴里に尋ねた。小鳥遊さんは愛莉ちゃんのモデルって言っていたけれどセーラー服や浴衣は実際に着て萩原君に描いて貰ったの?

琴里は翔太郎君が愛莉ちゃんの絵を描く時にイメージが湧かないと言っていたので色々な服を着たり髪型を変えてみたりしてそれを1度スマホで撮ってどの写真をもとに絵を描くかは一任しました。

谷本はこの作品を見ているとこの続きはどうなるんだ、早く読ませてくれっていうような気持ちになる。今回はこれでコンテストとして上にあげておくね。結果は追って萩原君に連絡するよ。

僕はすみません谷本さん1つだけ聞きたいことがあります。どうしてコンテスト作品の結果が出る前に電話をしてくれたんですか?それは大丈夫ですか?

谷本は1人の編集部と言うよりも1人の男として2人の作品はどういう経緯で出来ているのか気になってね。僕は琴里は谷本にありがとうございますと頭を下げた。


デート

琴里は翔ちゃん暑いしどこか寄ってから帰ろう。

僕はそうだね、じゃあソフトクリーム食べに行こう。2人で出版社近くのショッピングモールに行き涼みに行くとともに涼を求めに向かった。

僕は翔ちゃん、どのソフトクリーム食べる?琴里はバニラアイスがいいな。翔ちゃんはどれにする?僕はメニューを見て抹茶アイスにしようかな。お互いにアイスを食べあいこをしていた。

僕は2人で何か楽しめること何かないかなと考えているとゲームセンターを見つけ琴里一緒に行こうよと誘った。僕は何のゲームしよう、なるべく公平になるもの。それはなんだろうと考えていた。

琴里はねぇ翔ちゃん、こっちにホッケーあるよ。これ一緒にしようよ。僕はホッケーなら公平かなと考えてお金を投入した。

結果は1点も取れず10対0の完封負けで琴里はミニスカートを穿いていることを忘れて飛び跳ねていた。僕はちょっと琴里、飛び跳ねるのはやめた方がいいよ。琴里はえっ、ちょっと今翔ちゃん私のスカートの中見たでしょ?翔ちゃんのエッチ。

いや飛び跳ねたのは琴里でしょ。気をつけないと。

たしかに翔ちゃんの言う通りだね。次は音楽のゲームをしようよ。僕は次こそ琴里に負けないからね。

だがまたしても僕は琴里に勝てなかった。

翔ちゃん弱すぎる。どのゲームやっても翔ちゃんは私に勝てないよ。僕はその言葉を聞いて絶対に勝ってギャフンと言わせる。僕が有利になるゲーム、あれならいけるな。琴里、このすごろくゲームしようよ。琴里はなんでもかかってこいって感じがした。

僕はすごろくゲームで琴里に僅差で勝利を収めた。調子に乗った僕は次はなんのゲームで勝負する?琴里は翔ちゃん、それよりも一緒にプリクラ撮ろうよ。僕はそうだね、色々あるけれどどれにする?

琴里は複数あるプリクラを見てどの機械もいいな。加工出来るしこの機械にするよと指を差した。

僕と琴里は機械の中に入った。僕と琴里は写真を撮ると機械から出ると琴里は加工していた。

私はもうちょっとまつ毛を伸ばして鼻を高くしよう。翔ちゃんはもうちょっと目をパッチリされてアヒル口にして肌の色を白くしてと琴里は楽しそうにしている姿を見て僕は愛おしく思った。

ねぇ翔ちゃん、これ見て可愛くない?僕はただでさえ可愛いのにもっと可愛くなっているね。琴里は翔ちゃんも可愛くしてみたけれどどうかな?僕は何か別人みたい。プリクラの時ぐらいこんな感じでもいいかな。

琴里は翔ちゃんがメイクしたいって言うならメイクしてあげるよ。僕はプリクラで充分です、それなら琴里のメイクした姿見てみたいな。琴里はコスメ見たいから付き合ってよ。僕はいいよ、見に行こう。

僕と琴里はゲームセンターを出ようとした。すると琴里は翔ちゃん、ちょっと待って。あのクマのぬいぐるみ可愛い。翔ちゃん取って欲しいな。

僕は10回分のお金を入れてぬいぐるみを寄せてあと1回で取れる位置にまで持っていった。あと1回は琴里がやっていいよ。これで確実に取れると思うよ。

琴里はアームでぬいぐるみの頭を押してクマのぬいぐるみを取ることが出来た。翔ちゃんぬいぐるみ取ってくれてありがとう、このクマのぬいぐるみ大事にするね。

僕はぬいぐるみ取ったのは琴里だよ。あくまでも取れるようにアシストしただけだよ。琴里は今からコスメ見に行くんでしょ?早く行かないと。

僕と琴里はゲームセンターを出てコスメショップに向かった。琴里は何買おうか悩むな〜。翔ちゃんはどんなのがいいとかある?僕はそうは言われてもな……、なんと答えたらいいものか悩んでいた。

琴里は試作のリップを塗ったりファンデーションを塗ってどう似合うかな?僕は琴里のメイク姿を見て可愛いね、メイクするとまたイメージ違うね。

琴里は翔ちゃん、メイク姿とスッピンどっちが好き?僕はメイク姿1回目だから比較出来ないよ、是非ともまたデートする時にメイクしてよ。

琴里はじゃあポニーテールにワンピース、それにメイクして翔ちゃんの好きな物を詰め込んでみるね。

僕は好きなだけであって絶対にこうしてって強制はしないからね。琴里は家に帰ろう、私歩き疲れちゃった。僕は琴里を歩き周してゴメンね。

僕と琴里は電車に乗って家に帰った。


結果なんと

編集部を訪れてから3日後、僕のスマホが鳴った。電話に出ると週間少年コミックスの谷本さんからだった。萩原君、小鳥遊さんと一緒にまた編集社に来て欲しい。僕は1度琴里に確認してまた連絡致しますと電話を切って琴里に電話した。

もしもし琴里、今電話大丈夫?琴里は大丈夫だけど翔ちゃんどうしたの?僕は谷本さんから電話で出版社に来て欲しいって。琴里は今、メイクしている所だからそこから着替えてだから出られるのは1時間後ぐらいかな。谷本さんに1時間半後ぐらいをメドに見ておいて欲しいって伝えて。

僕は谷本さんに電話をしてそちらには1時間半後に着く予定です。また遅れそうになればまたこちらから連絡します。僕は着替えて琴里からの連絡を待っていた。そして琴里から電話で準備出来たから出てきて。僕は白の帽子を被り家を出た。

琴里は翔ちゃん遅くなってゴメンね。翔ちゃんの白い帽子可愛い。僕は琴里が被っている黄緑の帽子可愛いね。琴里はでしょ?このシリーズの帽子可愛くて他の色も持っているんだ。立ち話してないで早く行かないと谷本さん待たせているんだからさ。

僕と琴里は駅に向かい電車で出版社に向かった。

琴里は電車の中は涼しいから帽子取ろうかな、僕は琴里メイクするとまた雰囲気違うね。琴里はホント?嬉しい。暑いから薄化粧なんだけれどよくメイクしてるって分かったね、さすが翔ちゃん。

僕は電話でメイクしているって言っていたからさ。

琴里は笑いながらたしかに電話で言ってたね。どうメイクした私は可愛い?僕は可愛いよ、メイクして全くの別人になるよりも琴里本来の姿に薄化粧の方が好きかな。琴里はじゃあメイクは薄化粧するようにするね。

僕は琴里に手を握った。翔ちゃんいきなり手を握ってどうしたの?僕は手を握った方がドキドキするからこうしたいだけ。琴里は翔ちゃん可愛い事ばかりして。私もなんだかドキドキしてきた。

僕と琴里は出版社に着いた。受付で谷本さんを呼んで貰った。僕と琴里は奥の席に案内されて谷本さんが来るのを待っていた。すると谷本さんは2冊の本を持って僕は琴里に渡して見るように伝えた。

僕と琴里は言われるがまま本をめくった。そして僕と琴里は抱き合った。「織姫愛莉ちゃんの彦星探し 優秀賞」2人とも自分たちが描いた作品なのか疑いつつも喜びを隠せなかった。

谷本さんは萩原君、小鳥遊さん僕は2人とも将来の夢とかあるかな?僕は漫画を描くことが好きです。将来どうしたいのかは模索中です。琴里は私は将来漫画家になりたいです。出来るならば隣にいる翔太郎君と一緒に漫画描きたいです。

谷本さんは2人ともこの後何か予定あるかな?ないならご飯でも食べに行こう。好きなものをご馳走するからさ。僕と琴里は1度連絡しますと家族にメールを送った。谷本さんは2人とも何を食べたい?

僕はファミレス、琴里は焼肉を提案した。谷本さんはじゃあ焼肉食べに行こう。午後6時にロビーで待っていて。それまで2人とも好きにしてていいよ。

僕はここで話すのもよくないと思い近くにあるカフェで話があると琴里を誘った。

僕は抹茶ラテ、琴里はレモンティーをそれぞれ注文した。僕はさっき言っていたことはどういう事?琴里はさっき言っていたこと?翔ちゃんと将来漫画家になりたいってこと?僕はそう、初めて聞いてさ。

琴里は翔ちゃんと漫画を描いていて楽しいしずっと一緒に描いていたいなっていうのが本音だよ。

僕はその言葉を聞いて琴里がそういってくれて嬉しいけどじゃあ今すぐに漫画家としてやっていけるのかって思うんだよね、すぐに答えを出せないんだよね。

琴里は私の方こそいきなり言ってゴメンね。漫画家になるっていうのはすぐに決めなくてもいい、愛莉ちゃんの評価を見て決めてくれてもいいから頭の片隅にでも入れておいて。

僕は琴里はそう考えてくれるのは嬉しいけれど漫画家にはならない、別の道に進むって言ったら琴里はどうするつもりなの?

琴里はそれならもっと絵を描きまくって1人でやるつもりだよ。私がストーリーを書いて翔ちゃんが絵を描く。これはあくまでも私の理想だから翔ちゃんを強引に誘うことはしないよ。私には私の人生、翔ちゃんには翔ちゃんのそれぞれの人生があるんだからさ。

僕は琴里に愛莉ちゃんの評価を見て決めたいから一旦保留にするね。琴里はじゃあどうするかまた教えてね。

僕は琴里、そろそろ時間だから出版社に戻ろう伝えて手を繋いで出版社に向かった。

谷本さんは萩原君、小鳥遊さんお待たせ。じゃあ近くに焼肉屋があるからそこに行こうか。僕と琴里は谷本さんとともに焼肉屋に向かい好きなコース頼んでいいよ。僕は琴里は真ん中のコースを注文した。

お肉が届くと僕は率先して焼き奉行を行い、焼けた野菜やお肉を琴里の皿に移した。

谷本さんは萩原君もお肉食べな、お肉焼くから。僕は谷本さんありがとうございますと食べていた。

僕は谷本さんにお聞きしたいことがあるんですが僕らの描いた織姫愛莉ちゃんの彦星探しなんですが社内での評価ってどうなんですか?琴里はちょっと翔ちゃん、何聞いてるの?よかったから優秀賞を取れたんでしょ、もっと自信を持ちなよ。

谷本さんは小鳥遊さんの言う通りだよ。社内での評価も高いし2人が漫画家になるって言うのなら僕はこの作品を担当したい。そしてもっと面白くしたいっていうのが切なる願いだよ。萩原君に何か足りないものがあるとするならばそれは自信かな。もっと自信持ってやることかな。

僕は谷本さんにいい評価も悪い評価も全部教えてください。それを踏まえて中学を卒業するタイミングでどうするかその時にお伝えします。

琴里もそれでいいかな?琴里はうん、分かった、翔ちゃんがどうするか言うまでその話はしないよ。

食べ放題コースが終わり谷本さんにお礼を伝えて僕は琴里は家に帰っていった。


ビデオ電話

焼肉に行った次の日、僕のスマホが鳴った。誰からの電話かなと思って見てみると香緒莉からの電話だった。香緒莉からか、なんだろうと電話に出た。

香緒莉は翔ちゃん久しぶり。元気にしてた?僕は元気にしてるよ。香緒莉は元気にしてる?

香緒莉はうん、元気にしてるよ。すると琴里も入ってきた。琴里は何これ?ビデオ電話ってこと?

香緒莉は2人とも元気してるかなって思ってビデオ電話してみたよ。2人のお邪魔だったかな?

琴里はそんな事ないよ、香緒莉の着ているワンピース可愛いね。香緒莉は分かる?最近買ったの。

僕は琴里と香緒莉にガールズトークしているなら電話を切るよ。琴里は盛り上がっちゃった、翔ちゃんゴメンね。

香緒莉は本を取り出してこのコトリショウって琴里と翔ちゃんでしょ?僕はそうだよ。まさか優秀賞取って掲載する事になって未だに驚きだよ。琴里は翔ちゃんが可愛く描いてくれたおかげだよ。

香緒莉は織姫の愛莉ちゃんが制服や浴衣着たりしているけどこれは琴里が実際に着たの?琴里はそうだよ。翔ちゃんが絵が思い浮かばないから実際に着て写真を撮って後で描いてくれたよ。

香緒莉は夏しか描いてなかったからこの続きどうなのかなってスゴく気になっているよ。僕は知り合いとか関係なく1回フラットに考えて。読んでてどう思った?

香緒莉は私が2人を知っているからとか関係なくこの作品は面白いと思うよ。翔ちゃんは私が2人のことを知っているからそう思ったの?琴里は香緒莉はそうじゃないの、翔ちゃんは評価が気になってるんだよ。出版社の人ももっと自信持ちなって言うんだけど中々ね。

琴里はそういう事ね、どうしたら翔ちゃんに自信を持たしてあげられるんだろう。私の周りに漫画が好きな友達がいるからその子にも聞いてみるね。その子は2人のことを知らないから公平的な意見を聞けると思うよ。僕はそうだね、客観的な意見を聞けるって事は大事なことだよね。

香緒莉は今からちょっと出かけるからビデオ電話切るね。友達の評価はまとめて2人に送るね。

琴里は今からちょっと宿題やるから電話を切った。

僕は香緒莉の言葉を聞いて他にも愛莉ちゃんを読んで読みたいと思ってくれる人がいたらいいな。


1人で訪問

琴里は翔ちゃんに少しでも漫画家をする為とか関係なく翔ちゃんに自信を持たせてあげたい。白いワンピースを着て薄化粧して家を出た。谷本さんとアポをとる為に出版社に電話をかけると女性スタッフが出てもしもし小鳥遊です、谷本さんいらっしゃいますか?少々お待ちくださいと谷本さんに代わってもらった。

小鳥遊さんどうしたの?琴里はちょっとお話があるのでお時間貰えますか?谷本さんはじゃあ1時間後に出版社に来て貰えるかな?私は分かりました、今から出版社に電車に乗って向かった。

琴里は出版社に着いて受付を済ませて待っていた。急ぐように谷本さんはやって来て席に座るように促された。

谷本さんはペットボトルのお茶とチョコレート屋を渡して小鳥遊さん今日は1人?節操もない感じだったけれどどうしたの?

琴里は絵を描いている翔太郎君が評価を気にしているみたいで客観的な意見を貰いたくて今日はお邪魔しました。いきなり来て申し訳ないとは思いますが彼には何事にも自信を持ってもらいたくて。先程の女性を呼んで貰えないでしょうか?

谷本さんは琴里に言い放った。それなら僕じゃなくてさっき電話の時にどうなのか聞けばよくない?忙しいからもう帰るよ。

琴里は彼の為にも呼んで貰えないでしょうか?土下座でもなんでもします、お願いします。

谷本さんはホントは契約していない人を上げるのは良くないけれど一緒に付いてきて。編集部に行くよ。琴里は翔ちゃんの為になるならばという一心でここまで来てしまったという気持ちだった。

琴里を上げた谷本さんは怒鳴られて先生でもない人を勝手に連れてくるな。何を考えているんだ。

谷本さんは全く関係ない人ではありません。先日の「織姫愛莉ちゃんの彦星探し」を描いた小鳥遊琴里さんですよ。周りの人からはあの作品の子か、可愛い女の子だな。

琴里の電話を受けた女性はどうしてまた1人で来たの?もう1人の子はどうしたの?

琴里は今日は私1人で来ました。理由は彼が自分の作品に自信を持てずにいて客観的な意見が欲しくて追い返されるのを覚悟して伺いました。

女性は小鳥遊さんの気持ちは分かった、後で私と谷本と3人でご飯に行こう。だからロビーで待っていて。琴里は分かりました、終わるのを待っています。そして30分後、2人はやってきた。

谷本さんは近くの喫茶店でもいい?琴里は大丈夫ですと喫茶店に向かった。

谷本は小鳥遊さんはホント翔太郎君の事が大切なんだね。女性は自己紹介遅くなったね、私は芝川楓(しばかわかえで)です、琴里ちゃん宜しくね。

琴里は芝川さんに私の名前伝えてましたか?芝川は伝えられてないよ。コトリショウって2人の名前をもじってるでしょ?琴里ちゃんと翔太郎君の名前を。そして名前のショウと英語で見るを意味するショウをかけて。琴里は芝川さんそこまで分かるってスゴいですね。

芝川はあの作品見た時スゴくキュンキュンしてなんか可愛い恋愛だなって思ったよ。ヒロインの愛莉ちゃんってこれ琴里ちゃんだよね?ホント瓜二つだね。制服や浴衣着て可愛さが増しているよ。

琴里はその事を彼に伝えておきます。芝川は琴里ちゃんは翔太郎君にどうして欲しいの?

琴里は彼には絵を描く才能があります。ただ少しだけ自信がつけば彼は必ず漫画家としてやっていけます。私は彼とコトリショウとして漫画を描きます。

谷本はその気持ちを伝えることも大事だけど翔太郎君の気持ちもちゃんと尊重してあげてね。

谷本と芝川は何かあったらいつでも連絡してね。

琴里は今日はありがとうございます、今後はこのような事のないように気をつけますと喫茶店を出た。


説得

琴里は翔ちゃんを説得する為には後はファンレターの数が欲しい。デビューしたてのコトリショウに果たしてファンレターなんてくるのか心配でいた。

芝川から電話がかかってきた。琴里ちゃん今大丈夫かな?琴里は大丈夫です。何かありましたか?

芝川はファンレターが何通か届いているけど住所聞いて郵送した方がいい?それともまた出版社に来る?琴里は住所に送って貰ってもよろしいですか?

芝川は余計な事は言わないけれどお幸せにね。琴里はあ、ありがとうございます。

2日後琴里の家にファンレターが届いた。琴里は僕にメールで今から私の家に来て、話がある。

僕は着替えて琴里の家に向かい呼び鈴を鳴らした。翔ちゃんいらっしゃい、上がって。僕は琴里の部屋に案内をされて今から何を告げられるのかと思うと怖くてたまらなかった。

琴里は翔ちゃん、これを見て。織姫愛莉ちゃんの彦星探しのファンレターだよ。読んでみて。

僕は読んでみるとヒロインの女の子が可愛い、こんな恋愛してみたいです。作品を見ていて感動しました。僕はこんな沢山の人が僕達の作品を読んでくれてさらにファンレターをくれるって有難いね。でもどうして琴里の家にファンレターがあるの?

琴里は出版社の人が送りますって郵送してくれたよ。僕は要するに琴里が色々としてくれたってことだよね?ありがとう。きっと漫画家になるかどうするか悩んでいたからファンレターを見せて後押ししてくれたんだよね。

琴里はお節介だとは思ったけれど翔ちゃんには絵を描く才能がある。私は翔ちゃんと漫画家になりたいっていう気持ちは変わらないよ、お願いします。

僕は琴里に伝えた。悩んでいても仕方ないね、美術部は辞めて漫画家1本でやる事に決めたよ。改めてコトリショウとしてよろしくお願いします。

琴里はこちらこそよろしくお願いします。

僕は家に帰り琴里と共に漫画家になることを告げた。両親はすぐに諦めるだろうと踏んで翔太郎の好きなことをやればいい。ダメならば次の道に進めばいいと背中を押してくれた。父から1つだけ条件を提示され、どんなことがあっても高校だけはちゃんと卒業すること。これだけは約束して欲しい。

琴里の家でもまた同じように両親は好きなことをすればいい、でも高校だけは卒業することが条件だよと言われたことを琴里からメールで届いた。

また明日から愛莉ちゃんを描こうと返信した。


高校選び

僕は琴里に愛莉ちゃんの続きを描くとともにどこの高校に行くか話し合いをしていた。琴里は基本は公立高校に行きたいとは思うけれど私立も考えておかないといけないよね。僕はたしかにそうだよね。私立の方が先だったよね?

琴里はそうだよ。まず何科に行ってどうするのか考えよう。僕は1年かけてゆっくり時間かけていこう。琴里はネットで調べて家からの距離、時間等も踏まえて考えよう。

僕は琴里に残りの夏休み少しの間、近くの学校までどれぐらいかかるのか実際に計ろう。琴里は出来ることはなるべくしようよ。でもさ私たち漫画家コトリショウとしてやっていくって事はデートする回数も減っていくんだよね。そう思うと寂しいな。

僕は琴里に基本は勉強や漫画がメインになるけれど琴里とデートしたい。前に言ってた季節ごとのイベントはしたいと思っているよ。琴里は僕に抱きついた。翔ちゃんありがとう。ねぇ、あのグレーのセーラー服可愛くない?僕はあれって福河学園高校だね。2人の家からそんなに距離も離れていないしいいと思うよ。琴里はスマホで福河学園高校について調べ、普通科の偏差値は55で翔ちゃんいつも学校の成績ってどれぐらい?僕はいつも平均ぐらいかな。琴里はどう?

琴里は平均より上の時もあれば下の時もある、平均を行ったり来たりしているような感じかな。2人の滑り止めの学校を決めて公立は偏差値58の福河高校に照準を定めた。

夏休みが明けて学校の宿題と織姫愛莉ちゃんの彦星探しの新たな原稿に取りかかっていた。学校の宿題は僕と琴里もなるべく学校にいる間に行っていた。そして漫画の仕事は互いの家で行っていた。まずはネームと呼ばれる下書きを描いていた。

僕は琴里のストーリーをもとに絵を描いていくスタンスにしている。その間、僕は琴里を見て愛莉ちゃんのこんな姿だったら可愛いだろうなと妄想して描いていた。琴里は翔ちゃん出来たよと渡された。

僕はストーリーを読んで絵を描いていった。その後、ペン入れを行いベタ塗りとトーン貼りは琴里にも手伝ってもらい出来上がった。

僕は封筒に入れ原稿を入れて出版社に郵送した。

1週間後、僕のスマホに担当の谷本さんから電話がかかって2人で出版社に来て欲しいと伝えられて僕と琴里は出版社に向かった。谷本さんは原稿をもとに今回も面白いね、これで上に提出しておくね。速報順位が出たら萩原君に電話をして伝えるよ。

僕と琴里は家に帰った。

火曜日に100枚のアンケートハガキ結果をもとに出される速報では10位と伝えられて琴里に順位を伝えた。僕は谷本さんに本ちゃんの順位も教えて欲しいと伝えた。谷本さんは本ちゃんは男女比や年齢が出るからどの層に好かれているかがひと目でわかるからね。それをもとにまた話し合おう。

僕はそうですね、またお願いしますと電話を切った。琴里は翔ちゃん、ドキドキするね。本ちゃんが出るのっていつなの?金曜日だよ、学校帰りに電話をかけて聞くからさ。

金曜日、僕は谷本さんに電話をした。

すみません萩原です。谷本さん、今回の本ちゃんの順位ってもう出ましたか?

谷本は10位だよ。次の打ち合わせしたいからまた出版社に来て欲しい。僕は電話を切って琴里に出版社に行くことを伝えた。


冬のイベント

僕は秋の紅葉に行こうとしたが愛莉ちゃんの原稿で忙しく紅葉は見に行くことが出来なかった為クリスマスは予定を空けるようにしようと考えていた。12月に入り琴里は嘆いていた。やばいこのままだったらクリスマスも潰れそうだよね……。

僕は琴里に急いで描いて作品の質が落ちるようではダメだよ。またどこかで補うようにするからさ。琴里はたしかに翔ちゃんの言う通りだね。私はストーリー書くだけだからそんなに時間かからないけれど翔ちゃんは絵を描いてって繊細だから休み休みやらないとダメだよ。僕は琴里、心配してくれてありがとう。読者に喜んで貰えるように頑張らないとね。

琴里は今回の愛莉ちゃん終わったらちょっと休まない?僕は久しぶりにデートしようか。

琴里は翔ちゃんとデート出来るの久しぶりだね。クリスマスまで残り1週間となっていた。ネームを終えてペン入れ、ベタ塗りを終えて後はトーン貼りを残すだけか。僕は琴里、申し訳ないけれどトーン貼り手伝って。琴里はいいよなんでも言ってね。

僕はクリスマスって何曜日?琴里は火曜日だよ。速報を聞き終わったあとデートしよう。結果はどうであれちゃんと受け止めようよ。僕は琴里のそうだね。今さらどうすることも出来ないし待つしかないね。そして速報の結果を待っていた。

クリスマスの日、谷本さんからの電話で速報8位だった。ありがとうございますと伝えて電話を切った。琴里に8位と伝えると翔ちゃん、1回寝ようと琴里は僕の部屋で寝ていて僕はソファーで寝ていた。

僕達は午後5時までぐっすりと寝ていて琴里は目が覚めた。翔ちゃん起きて。クリスマス終わっちゃうよと福河駅近くのイタリアンのお店でご飯を食べながらイルミネーションを見ていた。

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