第2話

振り返った先にいた慧と目が合った玲二


おはよう!ととりあえず言う玲二だが

急に状況整理をしだした


今俺は登校中、そして翔さんの遊びに付き合っていた、そして今俺は学ランを着て三輪車にまたがっているしかも小さいからガニ股で...

これは見られちゃいかんやつだ、だが見られた、誰に?今日告白しようと思っていた慧に...


急に焦り始めた玲二

翔さん!学校遅れるとまずいんで俺行きます!と逃げるように学校に向かっていく


玲二ーっと叫ぶ神崎だが必死に漕いでいる玲二の様子を見てボソッと


三輪車...


玲くん、新しいの買ったんだ

と呟く慧、天然であった


そう、玲二は余りに焦ったせいで三輪車のまま学校に向かってしまっていた


それに気付かず玲二は色々考えていた


やばいぞ、慧に見られてしまった...あんな恥ずかしい姿を...

今日告白しようと思っていたがこれは無理だ確実に終わった。あの夢はこうなる事を見越した予知夢だったのか...翔さんの遊びに付き合わなければ...いや、あれは俺が自ら乗ると言い出した、俺のせいだ...


と現在進行形で恥ずかしい姿をさらしながら潔く反省しながら三輪車を漕いでいた。


一方神崎は玲二の自転車をどうしようと考えていたが慧が居たので


高里ちゃん!君歩きみたいだから良かったら乗って持って行ってあげてよ!という


慧はわかりました!

といい、神崎にサドルの高さを合わせてもらい玲二の自転車に乗って学校へ向かう


そして何故か全然スピードが出ないと感じ始めた玲二

当然である"三輪車"なのだから


自転車の慧は玲二の後ろ姿を見つけて

玲くーん!と呼ぶ


玲二は声に気付き見ると何故か自分の自転車に乗る慧を見て気付く


あれ俺のじゃん...じゃあ俺の乗ってるの何だよ...ああこれあれじゃん...


タイムマシンかよぉ...


と絶望する玲二


だが俺の自転車に慧が乗ってる

あの自転車絶対家宝にしようと決めた玲二であった


慧が近づいて来たので一緒に行ってみようと思いもうやけくそになって慧一緒に行こうぜ!と言うと


やだよーっ!と言われ

やはり三輪車の俺と走るのは恥ずかしいよなって思い落ち込むと、

だって玲くん今日遅いんだもん!遅刻しちゃうよ!もっと飛ばしてくれるならいいよ!

と言われ玲二の中で何かが目覚めた


そして玲二は三輪車のくせにとんでもないスピードで慧を追い越し

慧!何してる!早く行こうぜ!と言い出す玲二


待って!ずるいよ!と言いながら慧が追いかける


そして学校に着いて

なんとか間に合ったねって話す2人

駐輪場に1台だけポツンとある三輪車を置いて教室に向かう


その日は三輪車の話題で持ち切りだったが、俺は慧にドン引きされなかったから立ち直り三輪車ネタで1日を盛り上げた


そして下校になり慧が自転車どうするの?と聞いてきたので神崎商会まで慧が乗ってよ!俺はこれ乗るから!と何故か自信がついてしまってる玲二


そして告白しようとしてたから元々誘う予定であったが、一緒に帰る自然な口実も出来てラッキーと思っている玲二であった


慧は小学生5年生の時に転校してきてそれからの中であるが2人きりで一緒に帰ったことは1度もなかった

だけど転校してきた時に幼いながらに一目惚れしたのだった


中学の間も友達と一緒に遊んだが仲を壊したくなかったので2人きりは避けていた

だけど今日壊すかもしれない、と覚悟を決めた


なんで今日自転車じゃないの?慧に言われ


これは翔さんが作ったタイムマシンらしいから朝乗って試してたんだよ!そしたら慧が急に来たから焦ってこのまま来てしまった。


そうだったんだ!急いで言っちゃうからなんか怒らせたかと思っちゃったよ!それでタイムマシンは使えたの?と慧が言う


玲二は

ああ、確かにこれはタイムマシンかもしれない、何故か前に進もうとする気力が湧いてくる、勇気が出る!といい


俺は慧との未来を見てみたい!

これから先2人はどう過ごしていくのか見てみたい!と続けて言った


玲くん、それってどういう...?


俺は慧が好きだ!多分初めて会った時からずっと

と男らしく言った玲二


慧は慌て一瞬顔をそらした、だがすぐ玲二の方を見た


目が合った瞬間

1晩考えて欲しい!そして明日返事を聞かせてくれ!

と伝える玲二


わかった、あ、明日絶対言うね!

と慧は恥ずかしそうに答えた


そして神崎商会の近くに着いた所で

慧自転車運んでくれてありがとう!

ここから方向違うから後は俺が持っていくから気をつけて帰って!


もういいの?


うん、ここまで助かったよ!

...また明日ね!


う、うんわかった!玲くんまた明日ね!


とぎこちない会話で2人は別れた


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