第13話 食べていた

ムカデを食べていた。


正式にはあれはムカデと言っていいのか、というくらい妙に横に幅広くて

わたしの知識でいえばカブトガニを細くしていっぱい触手をはやしたようなもの

といったほうが近いかもしれないが

自分が認識していたのは確かにムカデだった。


にぶく動くそれを食べていた。


ゲテモノを食べているという認識はあったが

それが奇妙で特段珍しいというわけでもなく。

エビのようなものを食べている感覚だった。

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