公然告白事件@証人はクラスメイト全員

接吻キス…それは、純情という名の壁で囲われた聖域サンクチュアリに実る禁断の果実。青春の味がするというその果実は、一度ひとたび味わえばもう二度と味わうことの出来ない一期一会の片道切符…青春の味は接吻キスの味、初接吻ファーストキスはもう忘却の彼方………よし!」


「よし、じゃねえ!うっぜぇンだよ!隣の席でぶつぶつと!ポエムは家で書け!この恋愛未経験者が!」


「いでっ!…なにしやがる!この告白魔こくりま!」


「なっ!?アタシのどこが告白魔こくりまだってンだ!」


 教室内で行われている男女の言い合いに口を挟もうとする者は誰一人としていなかった。


告白魔こくりまだろうが!これ迄何人に告白こくったか言ってみろ!」


「一度も告白こくってねえ!告白こくられたンだよ!アタシが告白こくるとしたらだ!」


「!!!」


 その言葉は教室全体に響いていた。


「お前、マジか…」


「あン?どうした?アタシが何か…うわああああああ!!くそ!ばか!死ね!記憶を消してから死ね!」


 後日、二人が付き合い始めたのはまた別のお話…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る