親友のお弁当@真相は「彼」のみぞ知る…

「えっ!?あんたそれ…!」


「うん。彼にお弁当作ってきたの。それじゃお昼デートいってきまーす」


「ちょまっ!?あんたそれ本当に…」


「ん?」


「…なんでもない。ま、まあ頑張って」


 それ本当に食べさせるつもりか?

 幸せそうに笑う親友の顔を見ていたらとても言葉くちには出来なかった。

 何を隠そう、アタシの親友はな料理下手だ。

 小学校の家庭科の授業で親友が作った味噌汁を試食した先生が思わず全部吐き出したのは同級生の間では伝説となっている。

 そんな親友が今日、彼氏の為に弁当を作ってきていた。

 腕を知っている以上は無理矢理にでも止めるべきだと思うけど、親友の笑顔を壊すことがアタシには出来なかった。

 暫くして、余鈴と共に親友は教室に戻ってきた。


「あのさ、気ぃ落とすなよ。誰だって苦手なことくらいあるんだからさ」


「えへへへへ!」


「は?なにその笑顔」


 詳しく聞くと、彼氏は「美味しい」と言って完食したらしい。

 腕をあげたのだろうか?

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