添削に潜ませた真意@添削と恋文と文通と…

「俺は今日、帰り際に女子から手紙を受け取った。帰宅後に開いてみると『私はあなたが好きだ』と書いてあった。どうやらこれは恋文ラブレターらしい」


「ごちゃごちゃうっせえな。キモチワリーから寸劇ひとりごとやめろ」


「…実の姉が話し掛けてきたが、相手にすると面倒臭いので俺は実の姉を無視シカトすることを決めた。ぐおっ!…実の姉の手刀チョップは痛い」


寸劇それやめろってんだよ!やんなら言葉くちにすんな!あと、実の姉って言うのもなんかキモチワリーからやめろ!」


「…申し訳ない。恋文を貰っていささか舞い上がっていた。何しろこの俺の様な男にこんなぎょうこうがあるとは思わなんだ」


「ふーん…で、付き合うのか?」


「んなっ!?」


「…答えなくていい。その反応でわかった」


「そう言うと姉はニヤケながら冷蔵庫の扉を開けた。俺は赤ペンを取り出すと添削を始めた」


「なんでだよ!……あー、なるほど。添削するふりして自分てめえの想いを綴ってんのか」


「……姉は全てお見通しらしい」


「やめろっつの」

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