告白はキスのあとで…@ハプニングキス

「おい…おいっての!」


「あ…なに?」


「なにじゃねーよ!お前なんでガチで遮音されるイヤホンで音楽聴いてんだよ!」


「その方が作業…捗るし」


「あっそ!ちっ!二人きりなのによ…」


「何か…言った?」


「なんも言ってねーよ!」


 私は来週末の文化祭に向けて美術部の出展作品を創作つく同級生クラスメイトの事が気になっている。

 発端きっかけは三日前の美術の授業で静物画を描いた時…周囲が笑うほど下手な私の絵を見たこいつは真顔で「」と言い、自分の描いた絵と交換してくれた。

 以来、私は美術室で居残りしているこいつの様子を見に来ていたが、どうやら私など眼中にないらしい。


「はぁ…帰るか。ん?あれ?…なあ、もしかしてそれわた…んん!?」


「!?ごご、ごめん!」


 手元を覗き込んでいた私が肩を叩くと振り返った拍子に唇が触れ合った。


「謝んなって。私はお前なら平気…つか歓迎だから」


「えっ!?あ…僕も歓迎…です」


 偶発的なキスが遠回しな告白を誘発したらしい。

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