二つワンセットのアイス@シェアしたのはアイスだけじゃない?

「ね、半分こしない?あたし一つあげるから一つちょうだい」


 私達は帰る時間と帰り道が同じという理由で毎日のように一緒に帰っていた。

 こいつとは好き嫌いとかそういうのはなく、という関係やつだ。


「は?やだよ。俺の雪見とるなよ。食いたいなら最初からパ○コ買うなよ」


「ちょっ、なんでよ!良いじゃん!二個ずつあんだから!」


 こいつは昔からこういう所があった。

 なぜかやたらと私の提案を断る癖がある。


「いや、パ○コと雪見では価値レートが違う。パ○コ半分なら雪見は半分の半分だ」


「意味わかんない!もう知らない!私もパ○コ一人で食べちゃうもん!」


「お、おい!」


 私は両手に持ったパ○コを二つ同時に口にくわえた。


「待てって…冗談だよ。ほら、雪見やるからパ○コ寄越せよ」


「あっ!ちょっ…」


「ん?ああ、少し食べたくらいで文句言わねえよ」


「違くてそれ…」


 それ…なんだけど…

 私は言葉を呑み込んだ。

 こいつは昔からこういう所がある。


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