看板娘の一言@他人事ではない…

「あーもう仕事行きたくねえなあ…」


 土曜の夜、俺はいつも通っている店で酒に溺れていた。

 俺は昨日の夜、仲の良い同僚の女の子に交際を申し込み、さらりと断られていた。

 相手はとしていたが、俺は気まずくて会社で顔を合わせたくなかった。


「今日はどうしたんですか?もう閉店ですよ」


 声をかけてきたこの子はこの店のだ。

 気がつくと客は俺一人だった。


「ほっといてくれ…俺は今、全力で悩んでいるんだ…」


 俺は彼女を冷たくあしらった。


「だったら尚更放っておけません。悩みは分かち合うことで解決することもありますから…ね?」


 彼女は真面目な顔で俺を見ていた。

 俺は彼女に事情を説明した。


「…そうですか。なら…


「へ?」


 意味がわからなかった。


「こうして私が告白したら、んですか?」


「え…いや、それは…」


 意味はわからなかったが、彼女の真剣マジなことは分かった。


 俺の悩みは倍増した…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る