届いたユニフォーム@高校最後のインターハイ

「今日か…」


 一週間前、信号を無視した車に轢かれて両足を骨折した俺は、高校最後のバスケのインターハイ予選の欠場を余儀無くされ、試合当日の朝から塞ぎ混んでいた。


「うぃー!どうだ?元気か?」


「な!!」


 病室に入ってきたのは同じバスケ部に所属している男友達だった。


「お前なにやってんだよ!今日試合だろ!」


「まあ落ち着けって。試合まではまだ時間あるからよ」


 そうは言っても試合当日だ。

 試合当日に朝練を俺を見舞いに来る神経が信じられなかった。


「おいおい、そう怒んなって本当ホントに真面目だなお前は」


「………真面目なやつが事故って試合出れないとか笑えんだろ?」


 この言葉はやり場のない怒りの証だった。


「確かに笑えるな…」


「くっ!このや…!!!」


 男友達そいつは涙を流していた。


「笑うしかねえよな……本当に…何で俺みたいによく練習サボる奴が出れて真面目なお前が……」


 男友達そいつは俺が試合で着るはずだったユニフォームを持っていた。

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