娘の作文@パパの授業参観

「タイトル、。私の家はママが死んじゃったので、パパと私の二人暮らしです。パパはお休みの日はいつも家でゴロゴロしててカッコ悪いですが、仕事の日は毎朝必ず寝坊しないで起きて、スーツを着て私を起こして私よりも先に出ていきます」


 俺は授業参観に来ていた。

 家族への作文というテーマで書いたものを発表する授業だった。


「私のパパのスーツは古くてです。でも私はそのを着ているパパが大好きです。毎日々々まいにちまいにち、それを着て仕事に行って疲れて帰ってくるパパのことが私は大好きです。パパへ…。大人になったら私がパパに新しいスーツを買ってあげるね。だから、私が大人になるまで。…娘より」


 娘の作文を聞いた俺は涙が止まらず顔があげられなかった。

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