ふいうち@僕はまだ恋を知らない

「せ~んぱい!」


「うわあ!…な、なんだお前か。吃驚びっくりさせるなよ」


 不意に肩を叩かれたことに驚いた僕は悲鳴をあげてしまった。


「あはっ、すみません」


 この子は僕の一つ年下の後輩だ。

 僕が図書室で勉強しているとちょいちょいを出してくるだ。


「あれ~?せんぱい?また勉強してたんですか~?」


「そりゃそうだろう。図書室でんだよ」


「なにって…マンガ読んだり週刊誌読んだりですよ?」


「そんなものあるわけ……いやあるか」


 漫画はがあるし、うちの学校の図書室には一部の週刊誌が置いてある。

 下世話なゴシップ誌などはさすがにないが、それなりに色々と揃っている。


「じゃあお前はしてろよ。僕は勉強で忙しいから」


「せんぱい?図書室ではまだことあるんですよ?」


「あ?なに言…んん!!!」


「ん………っはぁ…したり、ですよ?」


 僕はファーストキスを奪われた。

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