いじわるな幼なじみ@バカにする理由

「この筋肉バカ!また取ってやんの!」


「うっさいバカ!死ね!」


 私の幼なじみの男は本当に嫌なやつだ。

 運動部に所属していて勉強が苦手な私をよくバカにしてくる。


「はぁ~、私ってなんでこんなに勉強出来ないんだろ?」


「そんなのバカだからだろ?」


 放課後に一人で補習をしている私を幼なじみが茶化してきた。


「くっ!この…」


「俺が教えてやろうか?」


「えっ?」


「バカが一人で勉強してもわかるわけねえだろ」


「そうやってバカバカ言って!ちょっとは私の気持ち考えたことあんの!」


「当たり前だろ!」


「!!!」


「俺はお前がにバカにされたくねえから言ってんだよ!」


 そう言えば、幼なじみこいつはいつも誰よりも早く私をバカにしてみんなから責められていた。


「なんで、わざわざそんな…みんなにも責められるのに」


「好きだからだよ…」


「は?」


「…だから、お前が好きだからだよ!」


 私の幼なじみはそんなに嫌なやつじゃなかった。



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