第121話 用語辞典Ⅵ
⭐︎聡明スキル
今更ながらに詳しい効果を書いておこうと思います。
聡明という言葉自体の意味は物事の理解が早いこと、すなわち聡明スキルとは見聞きしたことによる学習能力が高い、脳の発達具合が促進される効果を持つスキルであり、このスキルを付与したからといっていきなり大人顔負けの知能を発揮するわけでは無いのです。
また、発達を促進する、という効果ゆえに付与した聡明スキルを取り上げたからと言ってすでに発達し終えた脳神経が戻るわけでは無いので、聡明スキルを付与する前に戻ることもないです。
また、作中でリアちゃんがエルルを見ただけで心情を理解できるのは、頭が良くなっただけというわけではなく、学習能力が高くなるというスキルゆえに常日頃から付き合いのある相手ほど、相手の考えがわかるようになっているというのもあります。
聡明スキルは当初の予定においてはシンプルに頭が良くなるスキルにしようとしたのですが、それをするとリアちゃんの登場回のたびに頭が良いキャラムーブを凡人の私が考えて書かなくてはならなくなるという大人の事情から、些か以上にマイルドな効果になったという裏事情があります。
書きあげるまでの執筆時間が極端に増えそうな気がしますし、仮に出来たとしても必ず「頭が良いキャラのはずなのになんでこんなバカな真似してるんだ?」という違和感が出てきそうでもありますし。
⭐︎クーパー靭帯
女性の胸を支える体組織の名前。
加齢や胸の自重などで伸びたり切れたりすると胸が垂れるようになる。
一度ダメになると戻らないと言われている。
綺麗な形を維持したいという方は気にしておくべき。
しかし、男性側からすればむしろ垂れてる方がエロい…という意見もあるとか。
気にしすぎない程度に気にしたら良いんじゃ無いかな。
ちなみに男性の胸に乳腺が出来ておっぱいが形成されることも稀にあるらしく、その場合には男性にもクーパー靭帯が形成されるらしい。
もちろん普通の男性には存在しない体組織である。
⭐︎サドラン皇帝
帝国の名がつく前からの歴史を含めると非常に長い歴史を持つサドラン帝国の頂点に位置する人間を指す名前。
いや、名前というよりは称号のようなもので、子々孫々と初代皇帝の名であるサドランを引き継いできた。
当然ながら本来の、親から貰った名前は別にある。
作中で判明しなかった彼の本来の名前はガーデル。
兄弟が6人。姉妹が10人の大家族の長男である。
サドラン帝国の前身にあたる小国の頃に即位した初代サドラン帝国皇帝から現在に至るまでに、10000年以上の歴史を持ち、その長きにわたるサドラン皇帝の家系図は過去に大きな内戦が起きた際に紛失したために分からなくなった過去の代を省いてもなお500代ほどが続くと言われている。
紛失した分も含めれば軽く4桁に達すると言う歴史学者もいるほどだ。
実際には地球に比べて魔力というエネルギーがある分、昔の人間であれど寿命が長く、結果4桁には行かないというのが通説である。参考がてら例を挙げれば、長く続くお偉い血筋の一つに日本における天皇一族がいる。
天皇は2700年ほどの歴史で120代と少しといったところなので、10000年程度では紛失した分を含めてもせいぜいが600〜700代くらいだとのことだ。
何はともあれ、10000年以上をかけて600〜1000世代ほどに至るまで長く続いてきた貴族の血統の末裔。
それが現在のサドラン帝国皇帝である。
それだけ長い間、革命や度重なる闘争の歴史の波に埋もれることなく淘汰されずに生き残ってきた血統なだけあり、人よりも頭ひとつ有能な人間が生まれることが多く、今代のサドラン皇帝は特に貴人として有能だと言われている。
⭐︎
前章にて魔王キノコを焼き殺した魔女の別名。
体毛が金色で、もちろん眉毛も金色なためにそう呼ばれる。
それならばわざわざ眉毛を指す言葉を使わなくても、とか。金色の魔女で良くない?と思うかもしれないが、彼女はかなりの古株の魔女であり、魔女が差別されていた時代から生きている。
彼女は差別されていた時代に綺麗な金髪を丸坊主にしていた時期があり、その時にあることをやらかして付いた二つ名が長きに渡り今も残っている。
差別された時代、という言葉から何をやらかしたのかある程度は予想できるだろう。
過酷な時代だったが故に、彼女も容赦は出来なかったのだ…
⭐︎障壁展開車両
不可視の壁…もといエアホッケーのように風で押し出す力場のような物を作り出す防御用の専用車両。
斥力を発生させると言った方が分かりやすいかも。
内側から外側へと押し出すような力で壁を作るため、内側から射出した銃弾や砲弾は弾速と一緒に威力が上がるという副次効果も持つ。
武装は普通の車で言うところのサイドミラーのあたりに二丁の大型の重機関銃が装備されている。
防御用専用車両なので重機関銃は攻撃が主目的ではなく敵が不用意に近づけないようにするための牽制目的で搭載されている。
見た目は大型トラックに
大きさの割にかなり広範囲に障壁を展開することが可能であり、それを可能とするための動力を搭載するための形状、大型エンジンである。
障壁の張る方向や形状、高さや厚みなど、ある程度の調整も可能である。
防御用ということで敵の攻撃に対して迅速に動けなければならないという性質上、車輪は履帯だけではなく、タイヤとの換装も簡単に出来る様に設計されており、戦闘時の地形によって適切な足回りを選べるようにもなっている。
正式名称はS025車両。
サドラン帝国において比較的最近になって開発された車種。
⭐︎
竜種が使う攻撃魔法のことをこう呼ぶ。
言葉通り息を吐きつけるように口から放つ攻撃魔法であり、種類によってビームだったり炎だったりを吐き出すことができる。
ただ良くあるアニメのように山を消しとばすような極端に威力の高いブレスを吐く竜種は確認されていなかった。
人間よりは遥かに大きくはアレども山よりも格段に小さな体から山を消し飛ばすことが出来るほどのエネルギーが生み出されるはずがないからである。
それは30メートルを超える巨体を持つドーラもまたそうなるはずだが、魔王クリエイターにより既存の竜とは一線を画す彼女にはその法則は当てはまらず、山どころか街を消し飛ばせてしまうようである。
ちなみに竜の息吹を放つために肺とは別に肺に似た器官が胸に詰まっている分、その体の大きさの割に肺が小さい傾向にある竜種は空を飛べる生き物でありながら酸素濃度の低い高高度の場所が苦手であり、この世界の竜種の大半は平地に生息していた。その分、人間の数が増えるほどにお互いの生活圏が被ることになりドラゴンは人間に狩り尽くされつつあるのだが。
また、肺が小さいために声も小さく、そのためか知能の高い生き物の割に鳴き声でのコミュニケーションが少ない生き物でもある。
だからといってコミュニケーションを取らないかといえばそんなことはない。
超音波を出して仲間とコミュニケーションを取れるというイルカのように、魔力を飛ばしてコミュニケーションを取ったと言われている。
⭐︎メープルシロップ
地球では北国の特産で、カナダが主な原産国。
野菜の中には雪に埋もれさせることで甘みが増すものがある。
それの樹木版としてサトウカエデという木があり、それから取れる樹液を採取、それを煮詰めたものがメープルシロップである。
なぜ糖度が高くなるかというと体内の糖度を高めることでただの水の氷になる温度である0℃からさらに氷点下を下げることで凍ってしまわないようにする植物の防衛反応であると言われている。
メープルシロップの原料である異世界産サトウカエデの樹液は地球のそれに魔力という新エネルギーも多分に含まれており、食すとしばらくしてから魔力が回復したり、老い難くなると言われている。
この世界での北国にあたるサドラン帝国の数少ない食料品としての特産の一つであり、非常に高値で取引される。
そのためにサドラン帝国人の大半は自国の特産品でありながらメープルシロップを食べたことがない、ないしは一生に数えるほどしか口にしないという。
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