第5話 憧れの魔法使い


昨日は結局カインとエミリー二人で歩き周りどうにか寮にたどり着いた.....時間はとてもかかったが当初の目的を早速はたせそうで、嬉しく気持ちの高揚を押さえながらも疲れもあり寮についたあとはご飯も食べずにすぐ寝てしまった


-------そして入学式当日-------


入学式では学園の偉そうな人が話したのち昨日学園の前でも話した生徒会長のロイ・デリオムさんの挨拶があった



「新入生の諸君、生徒会長のロイ・デリオムだ、これから君たちはこのホロレイド学園で騎士になるための力を....知識を得ようとこの学園の生徒や他の学園の生徒たちと競い、高みに少しでも近づこうとするだろう...そんな諸君に一つだけ言いたい、どんな些細なことでもまず考えろ、そして選択しろ、私たちに間違った選択をしている暇などないのだから...だが.....選択を間違える時ももちろんあるだろう...それでもしっかり考えた末に得た結果に誇りを持てる騎士になれるようにと君たちの成長を心から祈っている.....以上だ」


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なりやまない拍手、会長はお辞儀をした後すぐさま壇上を降り、入学式は幕を閉じた




そして新入生は集まりお待ちかねのイベントの時間.....どの加護を学ぶかの選択だ



三種の加護の説明の後、自分の適性を見てもらい、そして選択する


適性がなくとも加護を学ぶことは出来るがやはり適性がある者、元々学んでいた者には遅れてしまう、選択することに緊張してる人もいれば楽しみで堪らないと言う人もいる


エミリーは両方の気持ちが分かってしまう





各種説明を受け、明日に再度確認してそのまま各自クラスに入るらしい


エミリーはやっと緊張から解放されたとホッとしていると遠くからエミリーを呼ぶ声がして一人の小柄な少年が走ってくる


白い髪の毛にクリッとした目、整った顔立ちだがカッコいいと言うよりは可愛いになってしまう少年


「エミリー!!!!!...はぁ、はぁ...フゥ、エミリー!やっと見つけた!!」


その小柄な少年はこの学園に来るきっかけを作ってくれた選抜大会にむかうきっかけをくれた少年


「あぁ!!!!!まさか、テト!!ホントに久しぶり!元気だった!?」


この少年の名はテト・ライアン

2年ほど前に選抜大会なんて観たくないと駄々をこねて拗ねているところをたまたま旅の途中で立ち寄っていたテトが話を聞いてくれて、決心がついたのだ



「久しぶりだな!!また泣いちゃってんじゃないかって心配したよ、エミリーは1人だとダメダメだから早く見つけなきゃって思ってたんだよ、」

と笑いながらテトは言う


おもしろくなさそうな顔をしながら

「ひどいなぁ....1人でちゃんと来れたよ...昨日なんて学園内も探索しちゃったんだから!!!」


テトはそうか、そうかと親のような、兄のような目でみている

「まあ、元気そうで安心したよ....ところでエミリーは、もう加護は何にするか決まったのか?適性とかみてもらったか?」


エミリーは...ウーンと迷いながら

「何にするかは一応は決まってるんだけど、少し考えてることもあるんだぁ....実は今日ある人に会うんだけど、それから決めようかなって思ってる」


テトは....そっかと

「まぁ、明日まで考える時間はあるからな!焦ることはねーよ!!」


それはそれとしてとテトは続ける

「今日会うある人ってのは誰だ?」


エミリーは少し顔を赤らめながらも誇らしげに

「クロエさんってゆう付与術士の人、凄い人なんだよ!憧れの魔法使いさんなんだから!!」



テトは苦笑いで

「クロエねぇ...魔法使いねぇ......よし!俺も会う!!エミリー1人だと心配だしな!」



エミリーは少し驚きながらも

「1人で会いに行くから!!来ないでいいから!!!.......あぁ!もうカインさんと待ち合わせの時間だ、行ってくるから...来ないでね!!!」

エミリーは食堂に走って行く


テトはフゥとため息をついた後、少し考えが頭をよぎった


(クロエ....付与術士のクロエ.....どっかで聞いたような......)

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