無気力ボーイ症候群

7.5畳の世界に詰めた

ただいくつかのアイデンティティー

こんな所に切り離したのは

紛れもない、僕自身だ


床に転がり虚空を見つめた

やるべき事だけやりたくない

希望などない逃亡生活

ああほらまたそこに


パッと沸き立つ現実が

錆び付いたまま剥がれない

ギギギと軋んだ関節と

開いているのに見えない目


全て閉ざしたこの空間じゃ

朝も家族も時間も入ってこない

無意味と無駄に埋もれ溺れる

オートセーブのフリーゲーム


閉じ込められたベース音

アンプから溢れる雑音に

優しく包まれ夜を泳ぐ


パッと世界は零れゆく

水に漂う夏蜜柑

ギギギと喚く兵隊さん

巣立っていくのは最終便


最期の夜には桜を添えて

盃傾け沈む泡沫

終わりの来ない時間の歯車

散弾銃を撒き散らせ


パッと沸き立つ現実に

生きた心地もしなかった

ギギギと錆びた両親に

御免なさいと血をかける


パッと弾けたシャボン玉

一つ加えてカンコロリン

ギギギと進まぬ汽車ポッポ

7.5畳は溢れ出る

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