コンタクトレンズ

水滴が凪に落ちる

孤独が水面を揺らす

次々飛び込んでいく

私を傷つける酸性の涙


曇る視界に問う

このモヤはなんだ

君自身の内面だ

私はすんなりと答えた


世界は白く濁っていく

色のつかない世界の中でなにを探していいかもわからない

歩き回る

歩き回る

まるで私が水蒸気のように紛れる


視界を塞ぐ白はいつしか紙に変わった

思い出したことがある

それは儚く散った

私は孤独に散った


紙は折り鶴になった

羽ばたいて飛んで行った

立ち止まった私を嘲笑うかのように

影を薄く伸ばしながら


世界が置き去りにされてる

私だけが知る知らないこと

笑えてくる

嗤えてくる

世界は案外近くにある


白は突然語りかける

私には色がない

それでもいいと彼は言う

真っ白な彼だ


世界が透き通っていく

私はもうここにいない

色が透ける

色が映る

青く赤く透き通る世界だ


世界が色で透き通る

透明な私だけがそこにいる

孤独ではない

孤独ではない

私は澄んだない色を抱く

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