第11話 陰キャとアイドルと美人
次の日学校に行くと校門の前で優芽にあった。おそらく俺を待ってくれていたんだろう。私を好きにさせてみせるって言っていたからな。すると後ろから。
「慶太く〜ん」
と、可愛らしい声が聞こえた。その声の主は雪宮さんだった。走ってきたのか、顔が真っ赤になっている。そして優芽に気づいたのか、雪宮さんは優芽におはようと挨拶をし俺に向き直った。優芽も挨拶をしようとしたが無視されてしまった……。それのせいか優芽は雪宮さんにおはようございます! と力強く挨拶をした。
「何よ優芽ちゃん。優芽ちゃんが慶太くんに告白させようとしたことは知ってるからね! 抜けがけ禁止!」
「ふん! 別に私がいつ慶太さんに告白させに行こうが勝手でしょ? それより私たち話してんだから教室行きなさいよ!」
「何おう!」
ムムムと2人が睨めあっている。それより雪宮さん。抜け駆けって、なんの事? まさか……、そんなことないよね?
「雪宮さん、抜け駆けって何?」
「え? あ、そっか。慶太くんには言ってなかったね」
そう言うと雪宮さんは真剣な顔で俺を見つめる。やっぱりこれは……。直感で告白だと感じた。勘違いじゃなければ。
「好きです! 付き合ってください!」
ほらやっぱり。でも俺は……、彼女は作る気にはなれない。今はだけど、なにかのひょうしに彼女ができるといいねと昨日妹に言われた。
「ごめん。雪宮さんとは付き合えない」
「そっか……、でもそれって慶太くんが彼女作る気がないからでしょ? なら私も好きにさせてみせるから! だから優芽ちゃん! 負けないからね!」
「人前で告白するのはどうかと思うけどいいわ! 私も負けないわよ!」
2人の間にバチバチとした火花が見えるのは俺だけだろうか……。はぁ、これから大変そうだな……。
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次回をお楽しみに。
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