第18話
サーレーンの刃は敵の装甲をかすめた。しかし、大したダメージを与えることはできず、両者は一定の間合いを取って、止まった。
アラステアは、敵を注視した。だがそれはまだ、何も動きを見せない。それだけに、何かするのではないかという疑念と直感が、アラステアの心の中でせめぎ合う。
アラステアは、サーレーンの右足をわずかに後ろにずらした。そして、ほぼ同時に剣と盾の構えを変えた。
敵もそれに合わせるように、より強気に構えた。
(来る!)
その予知は、見事に的中した。しかし、的中したからと言って、それを無効に出来るわけではない。
敵はサーレーンに襲いかかった。素早い反応で、敵の突きを避けたものの、肩の装甲の、表層の部分は削られた。
そして2体のアルコーンはぶつかり合い、サーレーンは押される形で、後退した。サーレーンは転倒しかけるも、踏ん張ることに成功。構えを維持出来た。
だが安堵は出来ない。何故なら敵はすぐに攻撃態勢に入っていたからだ。再びサーレーンに向けられた切っ先。そして向かい来る敵。
受けて立つサーレーンは、盾で剣を受け止めるのが精いっぱいだった。
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