第4話
一騎当千である彼らが行けば、戦況は一変する。だが一方で、城内部の防備が薄くなるのも、事実だ。彼ら以外にも城防衛部隊がいるが、敵軍の戦力からして、本格的に城の侵略が始まれば、彼らだけで対処するのは無謀すぎる。
「待て!ヘリューズ副長。君と君の麾下は残れ」
「しかし、殿下を!」
ヘリューズは体をせり出したが、ヴァルナスはそれを制した。
「落ち着け、イゼル。国王直属近衛隊と共に防衛しろ」
へリューズの顔が強張る。
「まさか、戻らないおつもりではないでしょうね…?」
その問いにヴァルナスは答えることは無かった。そして自身の部隊の騎士たちに、少し寄る所があると告げ、部隊を先に前線へ向かわせた。
ヴァルナスはある男の部屋へと歩を進める。城の北側にあるその部屋へと、急ぐ。その道中も、何度か戦闘のものと思われる揺れが彼を襲った。しかし彼はそれに怯まず、大理石で出来た巨大階段を昇っていく。
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