第15話 ベータの限界
≪レベル上限に達しましたボーナスポイントが1追加されます。(残りボーナスポイント10)≫
「ん?」
不意なインフォに不安が頭を過る。
「んー、取りあえずステータス…ふむ」
名前 ジン
性別 男
Lv10★
HP 47
MP 60
筋力 11+1(12)
体力 13+1(14)
器用 21+4(25)
精神 16
知力 16
俊敏 8
運 15
ボーナスポイント 10
グリモワール 収集のグリモワール(グロノス)
装備 『グロノス(大鎌)』 白鉱のナイフ 探索者のベルト
所持金 20800コル
スキル 【鑑定Lv4】【魔書術Lv7】【採取】【採掘】【調薬Lv1】【幸運】
【風魔法Lv1】【識別Lv1】
称号 『始原の魔道』『第1階位の魔導書』『魔蜂の打倒者』『ダンジョン攻略者』
収集のグリモワール
名称 グロノス
形態変化 大鎌
階級 第1階位
タイプ 万能
能力 【コレクションカードLv3】
この星印が、レベルカンストの証みたいだな。
それと形態変化は魔書術のでいいとして、称号の効果だな。
魔蜂の打倒者
敏捷+2
単独で魔蜂の森に入り、魔蜂の女王を討伐した証。
ダンジョン攻略者
体力+2
未攻略のダンジョンを攻略した証。
称号の効果はプレイヤーの能力として認識されるようだ。称号のプラス効果で、HPとMPが上がっている。
公式ページでレベル上限を調べてみるか。
「なるほど…そういやクローズβだったな」
運営の説明によると正式版との差を緩和する策のようで、レベル上限が10に設定されているようだ。差というのは、正式版においてキャラクターの大部分が初期化する訳だが、ボーナスポイントなど一部のデータは持越し可能なのだそうだ。しかも得たボーナスポイントなので使用していても問題ないらしい、とは言えステータスに振っても初期化対象である。
そんな訳で、好きに使って構わないボーナスポイントになった訳だ。
「折角だから振ってみるか…ん?」
ボーナスポイントをステータスに振ろうと、メニューを開いたところで画面内の点滅に気付く。スキルの書を取り出して置こうとメニューを開いたので気付けて良かった。
「グリモワールか」
そういえば、進化がどうこう言っていた気がする。
「進化…進化さきの選択か……んー」
収集特化や魔装特化など分野別の進化が多い、どれも好みじゃない。万能型なのがここに来て煩わしい。
「ん?」
一つの進化先に目が留まる。
「収録の魔道書…正当進化ぽいしこれで」
項目を選択すると半透明のウインドウが表示される。
「え、ボーナスポイント喰うのか…10!?」
元々特に使う予定がなかったので、いつものようにYESを選択する。
≪収集のグリモワールは『収録の魔道書』に進化しました≫
早速、グロノスの詳細を確認する。
収録の魔導書
名称 グロノス
形態変化 大鎌
階級 第1階位
タイプ 万能
能力 【コレクションカードLv3】【カード化】【魔物図鑑】
新しい能力が追加されている様だ。鑑定を駆使しながら、詳細を調べてみよう。
カード化 パッシブ
自分が倒したモンスターをカード化する。
ユニークスキル。
魔物図鑑 パッシブ
登録したカードのモンスター情報の閲覧。
何処かで売っているカードを集めよう。
「ふむ」
元々万能型だったのがモンスターに手を出して、完全な万能型になったみたいだな。カード化のユニーク扱いも気になるところだが、魔物図鑑のテキストも大変気になる。どこかで売っているカード。ゲーム内でカードの販売を行っているのは間違いない。魔物図鑑の効果を持つアイテムがあるんだろう、何に使うんだろな。
そういえば討伐報酬にカードがあった、鑑定してみよう。
蜂族のカード カード レア度3
ランク3以下の蜂モンスターのカードをランダムに一枚入手する。
蜂パック。
鑑定が通ってホッとしたが、使わないと効果がないアイテムだった。
当然使わない選択肢はない。
グレートビー 虫 ランク3
攻撃手段 毒針 風魔術
生息地 魔蜂の森
カードの表面に描かれているのは、あの女王蜂の近衛蜂。カードに触れるとそのモンスターの情報を閲覧出来る様だ。
使い道も分からなかったので、さっさと魔道書にしまう。
「後はなんだったか…」
スキルの書は全部使って、残っているのはイヤリング。
「あー、レアドロップ!」
街の中なのを忘れて声が大きくなってしまった。早速鑑定をしてみよう。
女王蜂の耳飾り
鑑定レベルが足りません。
流石にボスのドロップ品だな。
まぁ、付けてしまおう。今までネタ装備はあったけど呪いとかなかったし、何とかなるだろう。
女王蜂の耳飾りを装備すると指輪の時のようにパラパラと消えていく。
≪スキル【召喚】を会得しました≫
正直に言うと、期待していた事は否定しない。
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