第二十七話 食文化
魔導駆動二輪車一台とサイドカー二台を載せた荷馬車で城に戻るアイリーン以外を魔導ハイAに乗せて町に戻る。
町に入り、市場の近くに作られたばかりの駐車場に魔導ハイAを停め、徒歩で市場に向かう。
いつも使ってる店に車で乗り付けられないからな。
「エカテリーナは肉以外に好きなものはあるのか?」
「エルフ国で流通してる食材はあまり多くないのですが、そうですね……ジャガイモとか好きですね」
「なるほど、わかった」
じゃあ肉系とジャガイモを使った料理でもてなすか。唐揚げとかは気に入ってたようだし、いつもの常備菜を多く出しておけば問題ないだろ。
「パパ! シチュー!」
「ぱぱ! えまもしちゅーたべたい!」
「そかそか。じゃあクリームシチューつくるか」
「「わー!」」
「エカテリーナもそれでいいか?」
「ええ、食べたことがありませんが楽しみにしてます!」
「センセ! 私も楽しみ!」
「家では人気メニューだから楽しみにしてくれ」
「はいな!」
大所帯で市場を練り歩いていく。
途中闇金融業者ふたりに絡まれた以外は問題なく買い物を済ませる。
ミコトとエマはどこに行っても大人気だ。
人見知りしないで愛想振りまくからおばちゃんやおっさんに滅茶苦茶好かれているんだよな。
いろんな店でおまけしてもらったり、ミコトやエマにお菓子をくれたりと騒がしい買い物を終えて帰路に就く。
闇金業者はきっちりメイドさんに連行されていったので、今まで捕まった業者のように色々事情聴取されるんだろうな。
「じゃあ晩飯作るからお前たちはリビングでゆっくりしててくれ」
「「「はーい!」」」
帰宅するとすぐにクレアと厨房に向かい、早速調理を開始する。
「兄さま、クリームシチュー以外のメニューはどうするんですか? ステーキ肉を買ってましたけど」
「ビーフステーキとクリームコロッケ、グラタン、ポテトサラダだな。あとは唐揚げなんかの常備菜で」
「わかりました。ではクリームシチューとクリームコロッケ、グラタンは任せてください」
「任せた。俺はステーキを焼きつつポテサラを作っちゃうから。ポテサラ作りながら普通のコロッケも揚げちゃうか」
「そうですね、兄さまがマッシュポテトを作るときに少し分けてください。クリームコロッケと一緒に揚げちゃいます」
「わかった。じゃあ作っちゃうか」
クレアは相変わらずものすごい速度で調理していく。
魔導士協会が作ったクレア監修の魔導調理器具も駆使してかなり手際が良い。
だがフードカッターなんかよりクレアが包丁を使ったほうが早いので、クレアが魔導調理器具に頼る工程はそれほど多くは無いがな。
ふたりでさくさく調理を続けていくと、リビングからガキんちょどもの声が聞こえだしてきた。
連日の来客に沸いているようだ。
ハンナやニコラももう女性なら初対面でもビビらなくなったからな。
多分今頃は自己紹介しまくっているんだろう。
エルフの姉妹も、引きこもりのエルフ族という割にはコミュニケーション能力高いし。
「兄さま、終わりましたのでお手伝いしますね」
「相変わらず早いなクレア。じゃあポテサラの味付けを頼む。俺は残りのステーキを焼いちゃうから」
「はい兄さま」
クレアの手伝いもあって俺の方もすぐに調理が終了する。
マジックボックスに料理を収納してリビングに向かう。
「ねーねーエカテリーナお姉さん、おっぱい触ってもいーい?」
「ダ、ダメです!」
「そっかー、残念」
リビングに入ると、ミリィが早速エカテリーナの胸に触ろうとしていた。
もうだめだこいつ。早く何とかしないと。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
もし少しでも拙作が気になる! 応援してやってもいいぞ! という方は
★で称えて頂けたり、フォローや応援をしていただけると非常に励みになります!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます