第8話
んああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!
私は美しい椅子の足を持って嘆きのような雄叫びでもあるような奇声を発した。
そして椅子を振り上げて、自分の部屋へ行こうとしていた夫の背に思い切り叩き付けてやった。木製の椅子は容易く丈夫そうに見える男の大きな背中を砕いた。
はぁはぁ、という夫の荒い息遣いが聞こえる。手のひらには確かに夫の背中に与えた衝撃が残っているのに、現実とは思えないような心地で私は夫を見下ろしていた。
大声で夫が床で呻きながら顔だけを振り返らせて私を見ると、目玉が飛び出さんばかりの驚いた顔をして口をパクパクさせていた。
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