第6話
荒い呼吸に合わせて流れ落ちる涙に今までの苦しみが混じっているのかもしれない・・・。そう思えるくらい口の中に流れ込んできた涙はとてもとてもしょっぱかった。
「お前は子供も産めないような半人前の嫁の世話を焼かされてる俺に悪いと思わないのか?夫に恥をかかせるような女は一生黙ってろ!!」
本音を聞いてしまった。想像通りの本音だった。
もう言葉は何も出てこなかったが、涙だけは延々と流れ続けた。
「俺がいない時にお前はうちの親戚からアレコレ言われているかもしれないけど、俺だってお前がいない時に子供のことをごちゃごちゃ言われてるんだよ!自分だけが辛いような顔するんじゃねぇよ、クソ女!!」
夫が怒鳴り終えると同時にテーブルに置いてあったリモコンが飛んだ。
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