第三章〜新たな出会い〜

はっ…はっ…ここまで来れば…大丈夫よね…。取り敢えずここで身を隠そう。あの…男やっぱり危険だった…こんな事になる位だったらお父さんとお母さんに言われた通り離れるべきでは無かったのに…後悔の念が襲い掛かる。

…ザッザッ…後ろの方から足音が…来た‥

あの男が…

「みーつけた…ミーシャちゃん…おいで」


「い…いやっ‼」

怖いよ…誰か…誰でも良いから…お願いーー

        助けて‼


…ー数時間前ー…


いよいよ…お披露目会当日。

昨日の今日で知らせを受け焦っていた私だけど…やっと心の準備出来たわ!

……全然眠れなかったけど!!


とにかく今日は…大事な任務…失敗は出来ない!あのポンコツ神様がちゃんとしてくれているかも兼ねて確認しなくちゃね。


「シャ…ミーシャ!」

「⁉…はっ…な…何お母さん?」


ヤバイ呼ばれてた事に気が付かなかった!変に思われたかな?


「何じゃないでしょう?…さっきから大事な、何とか…とか確認しなくちゃとか言っていたじゃない?」


聴かれてた…所々見たいだけど…頭の中で考えていたつもりだけど声に出ていたらしい。

そう言えば…私の前世からの癖でした…何か言い訳をと…私の足りない脳みそで考えた結果出たのが…


「えーっと…アルシスに行くのが楽しみだなーって考えてたの!…だってお母さん言ってたでしょ?出店とかも合って綺麗な所が沢山あるって!」

結構上手く誤魔化せたのでは!私にしては!

「そうだったのね。でも楽しみだからって勝手に一人で行動しないようにね。アレンも気が気じゃない見たいだから…」


「わかったわ!約束する!」

母と切りよく話が終わった所で馬車の外から父が顔を出しそろそろ出発するよと声を掛けてきた御者をするのは父の様だ。いよいよね…と気持ちが高ぶる。


…コレから先の起こる事など知らず…


ガタガタと馬車に揺られ夜全く寝れなかった分の睡魔が襲って来た。前世の時はこの位の睡魔なんて事無かったのに…今の私は…7歳の子供だから?…ヤバイ眠い⁉……少し位寝ても大丈夫かな…………。


「あら?…ふふっ今日の事が楽しみで眠れなかったのかしら?…アルシスに着くまでの間休んでねミーシャ。アレンにも伝えておこうかしら?……」

…アレンが見たら騒いでミーシャが起きてしまいそうだから…言わないでおこう。


・・☆・・


「ミーシャ…ミーシャ…起きてそろそろ着くわよ」


優しい声で呼び掛ける様に起こす母。いつの間にか…私寝ていたのね…。


「おはよう…お母さん…わぁ!凄い!」


起こしてくれた母をよそに、窓の外を観ると豪勢で綺麗に飾り付けをされている。いかにも王族主催でやるだけあるわ!

アルシスに入る為の門の前で荷物など確認している警備の人も平民の警備と違いオーラが凄い…。なんて言うかキビキビしている。

「招待状を見せて頂いても」

私達が乗っている馬車が門の前まで来ると一人の警備の人が声を掛けてきた。

「コレで良いですか?」

父は大事そうに黄色い布から招待状を取り出した。

招待状を警備の人が預かると。頷き他の警備の人に合図。コレで入れるのかな?


大きな門を潜り抜けると門の外とは一転より一層華やかさが増す。凄い…別世界だな!

私は興味津々であたりを見渡すと一人の令嬢が目に入る。

あの人は貴族の人かな?

大きな宝石を身に着け、ドレスが優雅にヒラヒラと揺れていた。凄い素敵。

一般的な服の方が全体的に好きだけど実際貴族が着ているドレスを観ると本当に感激物よ!


「全く…はしゃいじゃって…まだ馬車は動いているのよ?危ないからちゃんと座ってなさい」


「あっ…はーい」

ヤバイ…テンション上がって興奮してしまった。イヤねでも実際凄いのよ本当に!!

何処を観てもキラキラしてるし!

なんか凄く美味しそうな匂いもするのよ!

「さぁミーシャ着いたぞ」

父が馬車のドアを開けた。

よし!早速降りよう!とるんるんに降りようとしたが父が邪魔で降りれない…

すると父がお手をどうぞと言わんばかりに右手を差し出して来た。

困った私は訳も解らず母の方に顔を向ける。すると視線に気付いた母が


「ここではね男性が女性をリードするのが基本なのよ」

そう教えてくれた。逆に手を取らなかった場合物凄く失礼に当たるらしい…気を付けよう…

「お手をどうぞ?お姫様…」

父の手に自分の手を載せ降りる。

コレはあれね顔が良いから許せるのであってそうでも無いとかなり引くフレーズね…

父は普通にしてれば凄くカッコいいのに…

「ミーシャ…今日も…天使だ…可愛い…流石…俺とサラの子だ…」

コレが無ければ‥ね…。


「じゃあ行くか」


うん‼…何処に?


「今からアレンの友人にご挨拶よ。昨日教えたとおりにすれば大丈夫よ」


「うん!分かったわ!」

挨拶に行くのね!いくら父の友人でも失礼の無い様にしなくては…‼

しかし始めましてだから緊張するわね…あれでも母が赤ん坊の時会ったことあるって母が言っていたわ…覚えてないけど…。


「やぁ!アレン来てくれたのか!…サラさんもお久しぶりです。」


爽やかなイケメンだな⁉こんな爽やかな貴族もいるものね…いや王族は勿論、貴族もプライドとかかなり高そうなイメージがあり平民など相手にしなさそうなのに…一切そういった物も感じ無い爽やかさ。すると爽やかイケメンの貴族と視線が合う


「君は…もしかしてミーシャか⁉」


「あっ…はい。そうでっ…!うぇっ⁉」


変な声出た‼だって急に抱きついてくるんだもん!何事⁉


「そうか!ミーシャか大きくなったな!」

私の頭をワシャワシャとなでながら何とも嬉しそうに話す…

何なんだ…一体⁉小さい時に数回会ったことある位でこの喜び様…しかも当の私は覚えていない。

「⁉…??(どうしたら良いの?)」取り敢えず自分よりも遥か身分の高い貴族に抵抗する事も出来ずされるがまま状態。するとその様子を見ていた娘loveな父は黙っている筈もなく…

「…おいっ!ロマーノ!いくらお前だからってミーシャに抱き着く+頭撫でるは許せん⁉…俺だって最近ミーシャが嫌がるからそんなに出来ていないのに!!」


「うぉっ‼……全くわかったよ…アレンお前はミーシャの事になると血の気が多くなるな…しかも最後の嫌がるから出来ないって言うのは少なくとも俺のせいでは無いだろ?」


「……それは…そうだが…」

…流石は父の友人‼流し方も上手い!ただ急に抱き着くって関しては父と似ている…

「しかし俺も反省するべきだなミーシャ…先程は急に抱きついて済まなかった。貴族としてらしからぬ行動を許してくれ。

…私はロマーノ・デビットだアレンの古くからの友人だよ。」


デビット?何処かで聴いたことある様な?何だっけ?私は一人悶々と考え込んでいるとロマーノが男の子を連れてきていた…いつの間に…

「さぁ自己紹介…」コソコソとロマーノに言われて面倒くさそうに口を開く


「リク・デビット…よろしく」

全然よろしく感無いけど⁉しかもそっぽ向いて言うか!…ん?リク・デビット…?リク?

くるんとした黄土色の髪に琥珀色の瞳…

あーーーーー!思い出したわ⁉リク・デビット!「love・forever」の攻略対処の1人⁉



ーーーーーーーーー☆ーーーーーーーーーー

ここまで「モブねら」を読んでくれた皆様には感謝しています‼字が間違っていたり意味の分からない事も出てきたりとあると思いますが、どうぞ楽しく読んで頂けたらなと思います。

⚠第三章に関しましては長文となる為、微妙ですが一旦区切ります‼

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