第95話 下−29 復帰記念に? 神山復帰


負け犬ネコ、彼はどう見ても負け犬だった。

その顔には負け犬とありありと書かれた猫だった。


どうしてそうなったのだろう?どうして負けたのだろう?何に負けたのだろう?いつ負けたのだろう?どう負けたのだろう?どうして自分の顔に負け犬と書いてあるのがわかったのだろう?

数々の疑問が彼の頭の中でぎゅりゅぐりゅ回り続ける今日この頃いかがお過ごしでしょうか?ボクは元気です決して負けてないです、陰謀です!!


そゆだ!これはいんぼうだっったのりゃ!!彼は気がついた。

なぜそんなことを早く気づけなかったのだろうか?

海辺の山道をてくてく歩きながら、その負け犬はそう思った。

海抜92987mのその海辺の山道は、少し危険だとこの近所では名の通った銘所で、別名世界で最もきれいな海辺とも呼ばれている。今朝の夕日は彼のさもい気持ちにぴったりの光景であった。


ドラゴンたちも、この美しさに魅せられ、ここに集落を磊落に作っている、ライラックの鼻を植えて。ライラックには口も在るから餌を上げるのは楽なのだ。




「おきっち、、、、、絵も独特のセンスだなあと思ってたけど、、文もかなり独特なのね、、」

小田の顔が青い。無理やり文を理解しようとしたのであろう、真面目さが祟ったな。

こういうのはアレだ、斜めに読めば良いのだ、とやっと帰ってきた神山は思った。

そう、こう

”負のし?疑てそぜの2も、ドも、け顔てど門な、ゆそ山8ば。ラ在。”

ひさびさなので、神山のキレはまったくなかった。


さすが山田だけあった。成分の大半を失ったからと言って、山田でなくなったわけではない」

「神様の仕業だな」一言で済ます。


神田は神田で論理的に分析する。

「第8次元において、高さなど意味がない、なので海抜どーであろうが、海辺なのだ。

また同様に、自分の顔は自分を客観的に見る視点が持てる8次元なので、常に見えているのだ。

更に、時間は我々の空間と同等に捉えられているので、過去に遡り確認も容易。陰謀発覚は当然だ。

なので、朝の夕日も時間的には全くおかしくない。

更に、鼻を植えるということは、そっちでは当たり前なのだろう。僕らが花を植えるように。口は鼻の下に在るので多分セットになっているのだろう。

ドラゴンがどんなドラゴンなのか書いていないのが惜しまれる。」


などと、その世界をもっと見てみたいような事まで言う神田。よけいなことするな。8次元ってなんだよ?


「挿絵、つけないの?」山田


「ありがとうみんな、

でも、これ、ちょっと違うの、、

これは詩なの」

流石沖田


・・・・・・・・

(そうか、、そうなのか、、、??むつかしい)×7+1匹


沖田は、小田、神田、俺、山田、内神様、周子夫妻にこれを披露していた。


”神山復活記念各自独自においわいしてみよー!合同ぱーてー”

で。


何がどーなってこーなったのか、はその自称詩の猫犬と同じ気持ちだった。

「俺が居ない間ってどーだったんだろー?知りたくないけど、、」だ。


ふむ、初っ端がこれというかなりの破壊力。

このパーテーはあなどってはいけない、神山は心した。

「でないと、また向こうにもどらなきゃならなくなるんじゃないか?」と酷く危惧してもいる。



周子夫妻

「「これだ!我が第二子の笑顔!!どーだ!癒やされるだろー!!」」

バカ親発見。でも親をみてて微笑ましく癒やされるんで満点だな♪

赤子もかわいーけど。

男の子なので、

「「兄妹で冒険者で経験を積ませ、パーティーを継がせるっつ!!」」

たいがいだけどなー。

おまけとして「武神お守り」を貰った。



小田

「ケーキ焼いたから!でも、ちょっと大きくって、、」

たたたた、と奥に小走りで行って、ストレッチャーをひいて戻ってきた。

上にシーツが全面にかかっている。なんか縁起悪い感じ、、


「じゃーん!!等身大の神山くんっ!!!」ざっとシーツを剥がず、その勢いで、シーツに引っかかったのか、首がもげて落ち、グシャと、半分つぶれ、、、

ゾンビ?


「おー!!」「すげーー!!!」「大作じゃないっ!!」「「ふむ、、、なんだか、、」」『・・・・・』「にゃー」


今一度思う。

俺が居ない間になにがあったんだ?



神田

「ダゲー魔法を与えようと思う。呪文が少し長くなるから覚悟してね?」

覚悟?


「だげーだげーだげー(低音から徐々に高くなる)、だーげーええええーーーーー!!

だだだだげーーだだだだだだだだだげー、だっっだつだっつだっつげつげっつげつっげっつげぇええーーー(吐く!と俺は正面を避けた!)だげだげだげだげだげだげええーー(最後高音)!!

だーーーーげーーーーえーーーーー。ここまでイントロな?(・・・・皆)

最多の次元におわしますめらがむつダゲーの魔法王にいきとしいけるものぷらすその他もろもろの命をすいとりだげーまほうの高次をきわめますれば・・・・

(まぁ、理解しないほうが良いように思えたので、あとは聞き流した。)

・・・・・ということなのでこれをもって我らが同士神山にダゲーの秘術を与えましますもうす!!

だーっつ!!!!」


どんがらがっしゃーーーーんん!!


雷のような音、でも実体は無い?物理的には何も起きていないような、、、


「む?」神田


あ、手になんか握っている、、短剣?俺は自分の左手に握っている短剣をまじまじと眺めた。

「きれいじゃん、、、ありがと、神田」

・・・

「うん、、まぁ、、、(いいか、、)」神田

・・・・

「あー、、ホントはどーなるハズだったの?」俺

「あー、神山の体にダゲー魔法軸が出来て、ダゲー魔法が使えるように成るはずだったんだが、、、」

・・・イヤかな、、短剣でよかったな、、、

「いや、これ、すごくきれいだから、、こっちで良かったよ!!ありがとう神田!!」

危機一髪の回避!偶然だかなんだか知らんが、助かった!短剣、ありがとう!!


「にゃー、少しみしてみろにゃー」

渡す

ぼろ、、ぼろぼろぼろ、、しゅーー、、、、きらきたした粒子をばらまきながら消えていった。


「あ、、」皆

「魔法の固定がよわかったみたいだにゃー」

「で、ホントのところは?」俺


「ミケの力が強くって、短剣はそれに当てられて溶けたにゃ♪

でもでも!!どーせこの邸内にいたら、明日の朝にはきえて居たにゃ!!こん中はミケの魔力が守っているにょだから!!!」

「まー、仕方ないねー」俺。

「うむ、、、まぁ、こういうのが作れた、つまり俺はガンバレば魔剣を作れるってことだ、、研究しよう、、、」神田

まぁ、つまりダゲーはもう魔剣をばんばん作ってただろうな、元祖なんだから。




山田

「おうたを歌います。」

俺はポケットから耳栓を出して二重にして詰めた。


山田の口がぱくぱくいっている。

皆はもうすでに倒れ、転げ回っている。

じゃいあん?フン、めじゃないわなww


ミケと内神様がどうにかソファーに座っている姿勢を保っているが、2人とも額から汗が流れ落ち始めている。

顔色はもう、、


どうにか終わったようだ。

俺は耳栓をはずす。

「では、2曲め行きます!」山田

あ、耳栓が手から落ちた、、

***

俺は、ミケに起こされるまで、闇のソコに居た。なんか酷い悪夢にうなされて。



内神様

「おまえには大したことできぬ、許せ。なので・・」

なんか言っているが、非常に重要かつ危険なことだという意味合いがあることばだということだけはなんとなく理解?感覚で?した。ミケを見たが、わかってすましている顔、だった。



「・・なので、舞を。」

スッと内神の服が着物っぽいものに変わる。


舞い始める。居間は入り口の広いロビーの右と一体になっているので、そのロビーの部分。ロビーは居間より2段高くなっているので舞台にちょうどよくなっている。


内神の舞に皆引き込まれる・・・・


気づくと、内神の舞はきらきらした光を振りまき、、、

それが天空中を舞い、四方にちっていき、覆う。

俺達はいつの間にか空高くにいた。


内神は意識が無なったように舞っている。

世界はどんどん覆われていく。




気づくと、俺らは居間に戻っていた。

内神はソファに座って、ティーカップを手にしている。


「皆、気がついたかな?」ミケ

「内神よ、もう理解できたな?」ミケ

「はい」

「内神はな、また進化したのだ」ミケ

「お前がおかしいと思っていたのは、ありゃ進化中の内部低下の影響だ。でなきゃあんなのに染まるものかw」ミケ

「いや、なんかおかしいとは思ったのですが、そこまで妾の力が低下したのかなー?とか危機感もっちゃったりして、、」内神


・・・・「アホか、あんだけの人々が毎日拝んでくれてるんだ、低下なんかありようがなかろう?」ミケ

「・・・おはずかしい」内神


「まぁ、一般神と、ミケ達の間くらいかな?ここで精進すれば、もっとミケ達に近づくにょだ!」

「・・・・えっと、、、どんどんネコ化しちゃう?」内神びびる

「・・・あほか、、、猫にはならんがな、、」何に成るかしらんが、、ケケケ、というミケの心の声は俺には聞こえた、、、悪魔ネコ?


「んじゃ、とりはミケにゃ!」

にゃんぱらりんガー! という掛け声とともに、

俺の中に宇宙?世界?発生から次元や星の発生、各次元各星での生き物発生、そっからの歴史、などなどが、いっぺんに流れ込んできた。膨大な情報量だろうなー、などと他人事みたいに思った。あ、皆耐えられるかな?とかも思った。


どのくらい時間が経ったのか?

夜が明けていた。


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