ベッド
「きよ…………」
わたしはきよこの名前を最後まで呼べなかった。
「ごめんたみこ。ごめんたみこ。ごめん」
きよこは謝りながらわたしの髪の毛に顔をうずめた。
わたしは押されながらよたよた歩いて、ふたりいっしょにベッドへ倒れ込んだ。
固いスプリングが、キュシ、と鳴った。
ちゅ。ちゅ。ちゅ。
首すじはやめて、きよこ。
きよこはわたしを仰向けにした。
服をまくり上げられて、わたしはバンザイのかっこうになった。
わたしはきよこの顔を見れなかった。
視線をはずしたら、いつのまにかパンツを抜け出していた、きよこの
ピンクで、赤ちゃんみたいにつるつるで、すべすべで、きれいだった。
ひどいよきよこ。ひどいよ。
それともわたしが自分勝手なの?
「…………いい?」
前戯は申し訳程度に済ませて、きよこが聞いた。
よくないよ! 順番飛ばさないでよ!
いつもみたいに時間をかけて愛してよ!
でも、腰が抜けたみたいに力が入らなくて、抵抗できなかった。
わたしはまぶたを閉じた。
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