第19話<生態考察>
「――以上、
人類の視点から見れば、奴らはまるで巨大なヒトデのようだ。
だが、その実体は地球上のヒトデとは全く違う。
我々は決して勘違いをしてはならない。
奴らは本能のままに襲い掛かってくる害獣ではない。
あのような姿形でありながら、光で意志疎通し、有機物と無機物を理解し、道具という概念を有し、それらの加工と製造を行う技術を持つ。
そうでなければ、奴らが太陽系まで到達することは不可能だったはずだ。
観測された事実から、導き出される結論はただ一つ。
奴らは人類に対する明確な敵対意志を有し、人間では理解不可能な思考を持つ、不倶戴天の
復興歴7年 人類連邦政府 安全保障理事会 特別調査団編集
『人類に対する攻撃意志を有した異星生命体の生物学的考察』の序文より抜粋
遺伝子工学博士 クロフォード・エドウィンⅡ世(復興歴32年没)
この頃は六本の足とこぶだらけの角を持つ悪魔の名前をとり、ブカバクとも呼ばれていた。
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