第二話 小話:とある馬丁のぼやき
俺の名はヴェルバンド。
アイカ様のお屋敷で馬丁として働くため、身体を授けて貰った元ゴーストだ。
生きていた頃には、まさか魔族を主人と仰ぐ日が来るとは予想だにしていなかったぜ。
ふん、長生き――じゃなくて長死にもしてみるもんだ。
散々殺り合ってきた魔族を主人とするのに思うところが無いと言えば嘘になるが、まあ、戦争はとっくに終わってるし、魔族に雇われるというのも話のタネとして面白い。
幸いにして給金の支払いは気前良いし、朝昼晩の食事も旨い……まぁ、俺達ゴーストは食事を必要としないから単なる嗜好品のようなものだが、それだけにやる気に直結する。
生前の経験と照らし合わせても、まぁまぁ話のわかる雇い主だ。
人族にだってロクでもない奴はいくらでもいたし、魔族の中にもマトモな奴はいるってことだろう。
至って当たり前の話なのだが、お互い頭に血が上った状態で殴り合うと、そんな簡単な常識さえ消し飛ぶらしい。
とはいえ、当時の俺も魔族を心から憎んでいるクチだったから、あまり人の事は言えねぇ。
だってよ、魔族の連中。騎兵突撃に対して騎兵で迎え撃つんじゃなくて、弓兵で馬を射殺すことから始めるんだぜ? ひでぇ話だろ?
いやな、ランス突撃が主流の人族騎兵に対して、弓騎兵が中心を占める魔族騎兵が同じ戦法を取るはずがないってのは理解する。遠距離戦を得意とする騎兵が、わざわざ接近戦に付き合うのはアホを通り越して気狂いの領域だからな。
でもな。でもだよ。
だからってわざわざ馬を狙わなくても良いだろ! 本命は騎兵の方なんだから直接騎乗兵の方を狙えよ!
そりゃ騎乗兵は大層な鎧を身に着けていることが多いから、弓で狙っても矢が弾かれることはあるさ。
だけど魔族連中の長弓ときたら、距離と角度によってはフルプレートアーマーですらぶち抜く威力があるんだぜ? そんな威力のある矢を可愛い馬達に向かって……許せるワケねぇよなぁ?
宝くじよりは絶対に分の良い賭けなんだから、そこは馬じゃなくて人の方を狙おうぜ、人の方を。
まぁ、ともかく何よりも可愛い馬達を酷い目にあわせてきた魔族を良く思うわけもない。
だが、ゴーストになって長いこと世を見ているとわかることもあるさ。
人族だって別に馬を大切にするとは限らないし、魔族だって馬憎しで行動しているワケじゃないことが。
魔族の騎兵も馬の手入れには愛情も手間も掛けている。反面、人族の中にだって馬を道具かなにかのようにしか扱わないクズはいる。
人は見たいものしか見ないし、見えるものしか見ない――要はお互い様、って奴だ。
いやぁ、仲間内では魔族嫌い筆頭だった俺がそんな風に考えられるようになるんだから、亀の甲より歳の功とはよく言ったモンだ。
この経験だけでも未練がましくゴーストに身をやつした甲斐があったというもんだぜ。
いや、だからといってだな?
だからといって今の境遇に満足しているワケじゃねえぞ。
というかむしろ不満バリバリだ。
なんなら今すぐ飛び出して、お屋敷の壁に『お前のかーちゃん出べそ!』って落書きして回りたい程度には不満にあふれている。
なぜなら、ここには、
一 頭 の 馬 も い な い か ら だ !
そもそも、馬丁とはなんだ?
もちろん馬の世話や面倒を見る仕事のことだ。
俺は生前はカテナティーオ=イゾロ……おっと、今はイゾロの名は付かないのか、まぁ、いい。ともかく現カテナティーオ騎士団団長の愛馬の手入れ係として指名されたこともあるベテランだぞ?
面倒はともかく調教についても当代一の名人と言われ、その最後も事故にあった馬を助けようとして重さに押しつぶされたってぐらいには馬が好きなんだぞ!
だのに!
だというのに!
ここには一頭の馬もいない!(大事なことなので二度目)
肩書こそ馬丁ではあるが、実際にやっている作業は庭師のマネごと。
なにしろ世話する馬がいないんだから、他にやれることは庭の手入れぐらいしかない。
屋敷のことに関しては、メイド長以下各種メイドとゴースト達が完全に取り仕切っているから専門外の俺では手が出せない。
後はせいぜい門番のオズマと交代するぐらいだが、奴も奴でゴースト上がりだから基本的に休憩時間なんて必要ない。
精々が『アカリ様ファン倶楽部』(一体どういう集まりなんだ?)の活動に勤しむ間の交代を務めるぐらいだ。
とはいえ、街の外壁外にあるにも関わらず屋敷全体が結界に囲まれている為に敵性存在が押しかけてくることはない。
魔獣の類が周囲をウロウロすることはあるが結界内に入り込むことはできないし、あまりウロウロしているようだとアイカ様が飛び出して来て三枚におろしてしまう。哀れなことだ。
いや、そもそもからして、こんな状況でなぜ馬丁なんて役職を作ってしまったのか? ってことだ。
一度アイカ様に馬や馬車の導入について意見具申したことがあるが、『余が担いで走った方が速いからなぁ』というどっから突っ込んだらいいのかさっぱりわからない返事が戻ってきただけ。
だったらとメイド長に食って掛かれば『これぐらいのお屋敷ですから、馬車の一つぐらいあって当たり前だと思ったのですが……まぁ、その気になってもらうまで待つしかないですね』と来たモンだ。
オイオイ、無責任にも程ってモンがあるだろう?
思わず一発殴ってやろうかとも思ったが、確実に勝てないので諦めた。
まさかメイドの評価欄に『戦闘力』が含まれるなんて知らなかったぞ。畜生め。
* * *
状況が変わったのは、本当に突然の出来事だった。
「レティシア様から連絡用使い魔が届きました。動物を一匹、連れ帰るので受け入れの準備を」
今日も今日とて気の進まぬ庭の草むしりをしていた俺に、メイド長がそう告げてきた。
「受け入れだぁ?」
毟った草を籠の中に放り込みながら立ち上がる。
「で、ご主人様方は、一体どういう風の吹き回しでそんなことに?」
「速報のみだったので詳細は不明です」
メイド長が軽く肩をすくめる。
「ですがそのようなこと、我々使用人が一々知るべきことではありません。確かなのは厩舎の準備が必要だということでしょう?」
「へいへい。ずっと使って無かったからなぁ。掃除はしているが、点検でもしておきますか」
言わんとすることはごもっとも。
このお屋敷にはそれなりに整った厩舎が用意されていたのだが、元々ロクに使っていなかったのか結構荒れている。
購入時に最低限の手入れはしたものの結局その後も馬を購入することは無かったからそれ以上は手入れされることもなく、半分物置のような有様になっていた。
ともかく最低限、オズマ辺りを呼びつけて余計な荷物は運び出す必要があるだろうな。
「動物、ねぇ……」
その時の俺は、柄にもなく浮かれていた。だって、そうだろ? 待ちに待った本職の発揮しどころがやってきたんだ。浮かれない方がどうかしている。
まぁ、来るのが『馬』とは言ってなかったが、状況から考えて『馬』に違いないだろう。
犬やら猫の類なら馬丁ではなくメイドの領域だからな。
まぁ、巨大猪とか巨大蜥蜴とかいう色物でも出てくるなら話は別だけどよ。ははははは!
……自分の勘の良さを呪ってやりたい。
自慢げというか満足げというか、俺の前に連れてこられたのは、一匹のうり坊だった。
それも全長一メートルはあろうかという巨大な。
「あの……エリザ嬢? それは一体?」
「うり坊です!」
うん。それは見ればわかる。俺が聞きたいのはそういうことではなく。
「魔獣化してますけど、可愛い可愛いうり坊ちゃんです」
今まで見たことがないキラキラした一点の曇りもない瞳。
「うり坊の『うりりん』です!」
あーっと……その、うん。なんだ。
エリザ嬢。探索者としての能力は充分だが、ネーミングセンスはあまり無いようだな。
まぁ、天は二物を与えずとも言うし、この程度の弱点なんて可愛いモンだ。
「……わかりました。とりあえずお預かりします」
だめだ。ここで問答を続けても絶対に話が進まない。
どちらにせよエリザ嬢は雇用主だ。
雇われ馬丁としては、ご主人サマの要望を最大限叶えるのが仕事というモンだろう。
(……といっても、うり坊なんざ面倒みたことネェぞ)
面倒くさいことになった。実に面倒くさいことに。
その予感は間違ってなかった。
基本的にはそれほど手間のかかる生物ではないのだが、餌にうるさい。
そもそも餌食わなくても死にゃぁしないくせに。
ま。食わずとも死なないのに食事にこだわってる俺が言うのもなんだがな。
「キィー」
そして俺が用意する餌が気に入らないのか、いつも攻撃的な態度を取ってくる。
「またかよ……」
おいおい。たかだかうり坊に与える餌としては随分と奮発しているんだぜ?
魔力が必要だからって、わざわざ魔力のトッピングまでしてるんだぜ? こいつ一食でどんだけ費用かかってると思ってるんだ。
「キキキィーッ!!」
もちろん、そんな道理は通じない。怒りに任せてものすごい勢いで突っ込んでくる。
そのまま速度を落とすことなく俺にぶち当た──らない。見た目は人でも正体がゴーストな俺は、身体の実体化を自在に操ることができる。
なので衝突する直前に実体化を解除すれば、どんなに勢いよく突っ込んでこようがすり抜けるだけだ。
「キィー?」
勢いよく向こう側まで突っ込んでしまったうり坊が不思議そうな表情を浮かべる。
ふっ……残念だったな。
まだ飼いならされてない暴れ馬に比べれば、ちょっと大きいだけのうり坊なんぞ可愛いものさ。
ガブッ。
噛みつかれた。
よほど悔しかったのか知らんが、実体でも噛まれたところで別に痛みもなにもない。
気の済むまで噛まれてやっても別に良いが、残念ながら他にも仕事やらあるしな。
いつまでもかまってやってる暇はない。
「おい、やめ……って、あぁ!」
やれやれとうり坊を引き離そうとして、うん?
噛まれた部分が心なしか薄くなっているような……ってか、吸収――食われてる?!
「おい! ちょ、やめろ! 洒落にならねぇ!!」
そう言えばエリザ嬢が言っていたか。こいつ見た目こそ害のないうり坊だが、立派な魔獣。
そして魔獣の主なエネルギー源は魔力だ。
ゴーストである俺の身体は魔力で出来ている。つまりコイツから見れば旨そうなご馳走が目の前をウロウロしている状態だというワケだ。
そりゃ、噛みついてくるのも当然だな。
「って、納得してる場合か!」
思わずセルフ・ツッコミ。
多少囓られて――魔力を吸われても問題はない。ある程度なら周辺に漂う魔力で補うことができる。
まぁ、実体の維持が困難になるほど魔力を失っても、メイド長が補充してくれるから大丈夫と言えば大丈夫だけどよ……嫌味を言われながら魔力を補充されるのは勘弁だぜ。
「とにかく離れろっ!」
どうにかこうにかうり坊を引き離す。
なにしろ馬鹿でかいなりをしているからな。人の身体だったら、とても太刀打ち出来なかったぜ。
「いいか」
不満げな表情でこちらを見ているうり坊に言い聞かせる。
「ここで大人しく引き下がるなら、明日から餌はもう少し良いモノにしてやる。だが、あくまでも言う事を聞かないというなら……」
どのみち魔獣が餓死することはない。必要な魔力だって自然吸収で事足りる。
餌として魔力結晶の欠片やカスを与えているのは、あくまでもアイツの習慣が故だ。
「キィ……」
俺が本気だということを理解したらしいうり坊が、不満そうな鳴き声を上げつつも小屋の方へと戻ってゆく。
「はぁ……」
賭けてもいいぜ。明日になったらどうせ忘れてやがるさ。
あぁ、面倒くせぇ。
* * *
次におかしな状況になったのは、うり坊が来てから数日後の話だ。
いつも通りうり坊とじゃれていた俺は、ふと結界の外をファイア・リザードがウロウロしていることに気がついた。気がついてしまった。
まぁ、それはいい。別段珍しいモンでもないし、けっこう有名な便利生物だしな。
問題があるとすれば、普段は野原にいる手のひらサイズのファイア・リザードを数メートル以上の距離で視認できる筈はないということぐらいさ。
「っつーてもだよ」
いや、なんだ、あのサイズは?! どう見ても十メートルぐらいはあるぞ。ワイバーン種だってあそこまでデカい奴はそうそういないぞ。
いやいやいや。どーすんだ、アレ?
どうやら本人は目立たないようにひっそりと動いているような気配を醸し出しているんだが、全く効果が出てない。
この屋敷は領都からやや離れた場所にあるから良かったものの、下手をしたら領都の衛士やらギルドの探索者やらが討伐に来る騒ぎにだってなりかねないぞ。
うわー。しかもなんだかこっちに入りたそうな目で見てるんだが?
「あれ? レティーシアさんところのファイア・リザードちゃんじゃない」
いつの間にかメモらしき物を片手にやってきていたエリザ嬢が言う。
「って、面倒みて欲しいってあの子のこと?!」
どうやらエリザ嬢は何やら事情を知っているらしい。
「お知り合いで?」
色々考えたものの適切な言葉が思いつかず、無難に尋ねてみる。
「知り合いというかなんというか……知人のところにいたファイア・リザードちゃんなんだけど……」
そういいつつ手にしたメモに目を落とす。
「窓枠においてあったし、内容は『馬鹿者がそっちに向かったので、うり坊と一緒に面倒をみてやってくれ』って書いてるし、やっぱりあの子のことなんだろうなぁ……」
どうやら郵便箱ではなくエリザ嬢の部屋に直接届けられたメモらしい。オズマの奴は何をやっているんだ? 職務怠慢だぜ。
いや、それよりもだ。メイド長すら気が付かなかったとは一大事だぞ。屋敷の警備体制を見直すべきかも知れねぇな。
「わっ!」
おっと、考え事に耽ってしまった。びっくりしたようなエリザ嬢の声に、改めて外を見る。
「おおぅ」
エリザ嬢に気がついたのか、ファイア・リザードがものすごい勢いでこちらに走り寄ってくる。
目標は……まぁ、言うまでもなくお嬢ちゃんだな。
「え、なに? なに?」
ところが肝心のお嬢ちゃんには心当たりがないらしい。
ファイア・リザードの方は、満面に喜色を浮かべて結界をガリガリ引っ掻いている。
幸い結界をどうこするだけの力は無いようだが、なんというかスゴイ絵面だ。
「あっちはエリザ嬢のことを良く知っているようですが?」
「初めてあった時もそうだったけど、なぁんかあのファイア・リザード。妙にわたしに懐いてるのよねぇ?」
顎の下に軽くグーに握った右手をあてつつ困惑した表情を浮かべるエリザ嬢。
「あー」
だが俺は、ファイア・リザードの反応に見覚えがあった。
アレは――。
「エリザ嬢。あんた、昔ファイア・リザード一匹に集中的に構ってたことがあるんじゃねぇか?」
「あーっと」
俺の質問に眉を顰めて考え事をするエリザ嬢。
「そうですね……まだ駆け出しの頃、点火具が買えなくて妙に人懐っこいファイア・リザードを半年ぐらい飼ってたことが──」
そこまで言ってから、エリザ嬢がハッとした表情を浮かべる。
「って、まさか?!」
「まぁ、多分、十中八九その時のファイア・リザードなんだろうな。随分と懐かれているようだが、よほど可愛がってたみたいだな」
そう。あれは完全に餌付けされた動物のソレだ。
俺も昔はアイツを飼っていたことがあるからよくわかる。
火こそ吹くが懐っこい動物で、餌をくれた奴には良く懐く。
「え? え?」
一方エリザ嬢は戸惑いを隠せない。
「そう言えば、お金が出来てから『癒やしの園』で野生に戻して上げた記憶はありますけど……えっと、もう随分昔の話ですよ。本当に?」
そう思うのは無理もないが、ファイア・リザードは以外に記憶力が良いらしく、飼い主のことを中々忘れない。
大抵は一度限りの付き合いになるので、あまり広く知られてはいないがな。
「うわ、どうしよう。わたしファイア・リザードの顔って見分けつかないし」
ま、そりゃそうだろう。飼っている最中ならまだしも、離して数年もたてば区別するのは難しいだろうさ。
「まぁ……俺はコイツの言葉がダイレクトにわかるわけじゃねぇから確実なことは言えねえよ」
結界を抜けてファイア・リザードの方に近づく。
こいつの力ぐらいでは結界は小揺るぎもしないが、絵面が悪い。傍から見れば屋敷を襲撃している巨大生物だ。
「だが、まぁ」
すっと煙草を口元近くに差し出すと、結界をひっかくのを辞めてすかさず炎を吐いて火を付けるファイア・リザード。
……ちょっと火力過剰だが、幸いゴーストの身体は燃えない。煙草の方は半分ばかり灰になっちまったが。
間違いない。エリザ嬢かどうかはともかく、コイツは飼いならされた経験を持っている。
「わざわざお嬢さんの後を追いかけてまで来たんだ。そう考えるのが面白いし」
エリザ嬢は納得ゆかなさそうな顔をしているが、世の中面白がったモンの勝ちだ。
「なんと言ってもロマンがあるってモンだろ」
難しく考えたところで現実が変化するワケでもないしな。
「ともかく、コイツも引き取るってことでいいんだろ?」
念のために確認しておく。ご主人が拒否するなら、コイツを中に入れるわけにはゆかない。
「はぁ……仕方ないです」
言葉ほど嫌そうではない表情でエリザ嬢が答える。
「追い返したところで素直に戻ってくれるとも限りませんし、レティーシアさんもこちらに押し付ける気満々ですしね……」
どこか楽しげにそう返事をしてから、軽くステップを踏みながら屋敷の方へと向かうエリザ嬢。アイカ様かメイド長辺りと話す必要があるのだろう。
「となると、とりあえずはサイズが問題だな」
なにはともかく厩舎のサイズを拡張する必要がある。あんなサイズの動物今の大きさでは絶対に入らない。
モノがモノだけに大工を呼ぶのは難しいが……まぁ、『あかり様ファン倶楽部』の連中にぶん投げればいいだろう。
なにしろ勝手にハットまで立ててしまう連中だ。厩舎の改造ぐらいできるだろう。
なんの集まりだか知らないが、精々役に立て。
「さて、と……」
レティシア様は部屋にいるか? このファイア・リザードが入れるように結界の一部を解除してもらう必要がある。
あぁ、本当に面倒くせぇ……。
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