第二話 魔王様とお仕事#5


「というわけで、今日はギガント・ボアのしゅ……討伐ですね」

 三日後。街から半日ほど離れた場所にある『魔の黒き森』、その外周部にやってきていた。

 アイカさんの希望を満たす仕事は簡単に見つからず、結局トーマスさんにこっそり頼み込んだのは秘密。

「なんぞ格好良く言い換えておるが……」

 しかし、わたしの努力とコネを総動員した仕事に、なぜかアイカさんは不満そうな表情を浮かべていた。

「要するにイノシシではないか」

「はい。イノシシですよ」

 ギガント・ボア。簡単に言えば十メートル以上の体長を持つ巨大イノシシ。

 もちろんそんな物が自然発生するワケがない。魔力の影響を受けて異常成長してしまった動物……それらを総称して魔獣と呼ぶ。

「討伐の仕事にすると言ったではないか」

 どこか恨むような視線を向けてくるアイカさん。

「だから、討伐じゃないですか。畑を荒らすイノシシの」

 何も間違ってない。

 『魔の黒き森』の外周近くにある村の畑を荒らす、凶悪な魔獣に対する狩……討伐のお仕事だ。

「それは討伐ではなく狩猟だ……言い換えれば良いというものではないぞ?」

 だけど残念なことにアイカさんのお眼鏡には適わなかったみたい。

 解せぬ。

「確かに狩猟であればランクの制限を受けぬから、余がおっても問題はないが……」

 はー……っとため息をつくアイカさん。

「余の期待が詰まったこの胸の高鳴りはどうすれば良い?」

「ギガント・ボアにぶつけて貰えばよいと思いますよ」

 突進力と攻撃力で言えばギガント・ボアは下手な魔物を遥かに超えている。

 オリハルコンに匹敵するとさえ言われている頭蓋骨が発揮する突進頭突きは強固な石造りの城壁にヒビを入れ、場合によっては破壊することもあったり。

 この一撃を人が受ければ、どんな鎧でも耐えられるものではない。

 そのため、ギガント・ボアに関しては狩猟仕事でありながら実質的なランク制限が設けられている。

 わたし一人だったらトーマスさんも絶対に許可しなかったと思うけど、アイカさんがいることを理由にゴリおした結果、なんとか受けることができた。

 それだけに失敗は絶対に許されない。

「まぁ、どちらにせよ来てしまったのは仕方ないし、請け負った以上はキッチリ片付けるしかあるまいな」

 わたしの顔に浮かんだ表情を読み取ったかのように、アイカさんが言葉を続ける。

「それに草をただムシっているよりは遥かに健全であるしな!」

 いや、薬草集めは草むしりとは違うんだけど。

「一応言っておきますけど」

 それよりも一番大切なことを告げておく。

「ここは森の近くですから。くれぐれも『焔月』を振り回すのはやめてくださいね」

 前回はゴブリン・スタンピードという建前があったので領主も表立って文句をつけて来なかったけど、また同じことがあれば流石に黙ってはいないと思う。

「えぇー」

 アイカさんのブーイング。

「アレは余の一部とも呼ぶべき一本だぞ。少しは活躍させぬとヘソを曲げるやもしれん」

「だとしてもです!」

 探索者は武器を大切にする人が多いから言いたいことはわかる。

 けれども、こちらにも譲れない線というものがある訳で。

「前回は上手く行きましたけど、今回もまた上手くやれるとは限らないので」

「仕方ないか」

 はぁ……とアイカさんのため息。

「まぁ、たかだか大猪の一匹。切り札を持ち出すまでもないか」

 なんのかんのでアイカさんはわたしの言葉を無碍にしない。

 それが信頼なのか単純に面倒臭いからなのかはわからないけれど、悪い気はしないのも確か。

 素なのか計算づくなのか、アイカさんはその辺が上手だと思う。




「退屈だ」

 ギガント・ボアの捜索を初めて十数分後。

「実に、退屈、だぞ!」

 予想通り……いや、予想よりはちょっと長いかな? 右目でこっそり懐中時計を盗み見ながらわたしは内心でため息をもらした。

 数分で音をあげるんじゃないかと思っていたから、少しは見直しても良いかも。

「あまり声を出してると、ギガント・ボアに聞かれちゃいますよ」

 とはいえ、こちらにも都合というモノがある。

 退屈なのはわかるけど、肝心の目標に逃げられる恐れがあるので、大声での会話は避けたい。

「見た目の図体こそ大きいですけど、それに反して臆病ですから。人が接近していることに気がついたら、見つからないように逃げてしまいます」

 魔獣とは言えども、元はただの獣。そうそう性格が変わるものじゃない。

 畑を荒らすのも人がいないタイミングを見計らってだし、攻撃的になるのも逃げ場所が無い場合や一族に危機が迫ったような時だけ。

「はぁーっ」

 ここぞとばかりに盛大なため息を漏らすアイカさん。

「なんじゃ、その最初から退屈そうな獲物は」

 うーん。わたしとしてはこんな仕事は楽であるに越したことはないんだけれど、アイカさんから見るとやりがいの無いってことになるみたい。

 やりがい、大切なのはわかるけど、命と天秤に掛けるのはちょっと……ねぇ。

「しかし、どうせなら竜とは言わぬが、亜竜ぐらいの大物一つでも狩りたいモノだな」

 わたしが特に反応せずにいると、アイカさんはさらに凄いことを言い始めた。

「いやこの際贅沢は言わぬ。雑魚でも良いから魔物が乱入してくれば良いのだ」

 『木』ランクでは魔物討伐の仕事は受けられないけれど、逆に魔物の方が乱入して来た場合は自衛目的ということで規則外になるけれど……。

「規則がどうこう以前に、嫌ですよ。そんな危ないこと」

 仕事を受けるにあたって魔物相手なんて想定してないから、そもそも準備が足りない。

 それでもアイカさんならなんとかするんだろうけれど、わたしが危ない。というか無理。

「……そんなの『英雄』か『勇者』にでも任せておけばよいんです」

 ボソリと呟く。

 人に害をなすような危険存在は、『白金』や『ミスリル』クラス探索者のような『英雄』と呼ばれる人か、あるいは『勇者』みたいな特別な人に任せれば良い。

 わたしのような平々凡々な平凡探索者が首を突っ込むような話ではないと思う。

 そう言えば、勇者と言えば魔族と和解が成立した後は辺境に屋敷と土地を下賜されたって話を聞いたことがあるけど、どんな日常を送っているのだろう?

 やっぱり人々の為に強力な魔物を相手に戦ってたりしているのかしら。

「そういうお主自身は、『英雄』を目指したことはないのか?」

 誰に聞かせるでもなかったわたしの呟きに、アイカさんが問いかけてくる。

「名を馳せ、有名になりたい――そう考えたことはないのか?」

「無いことはないですよ」

 隠しても仕方ないので正直に言う。

「でも昔の話、まだ世の中の仕組みを知らなかった頃にちょっとだけ……ですよ」

 そう。わたしだって大きな夢を持っていた頃ぐらいある。

 探索者となってそこそこ自信が付いた頃には、隠された秘宝を発見したり巨大な魔物を討伐して一流探索者の仲間入り……ぐらいの夢は。

 現実を知ってからはそんな夢はさっぱり諦めて、実力に見合った生活をしてるけど。

「ふぅん」

 いかにも興味なさそうな反応。わたしの返事はアイカさんのお気に召さなかったみたい。

「そなたもつまらぬ諦観に囚われておるのだな」

「………」

 自然と唇を固く噛み締めてしまう。アイカさんは自信の塊みたいな人で、きっと何かを諦めたことなんてないのだろう。

 でも、世の中誰も彼もが彼女みたいに強くあることは出来ないのだ。

「まぁ、良い。人はいつでも変われるものだし、余の目は曇ってなどおらぬ」

 そんなわたしの様子を見ながら、クックックッとアイカさんが笑う。

「余といる日々に、そんな悠長な暇はないからな。そなたの目が本当の意味で開かれる日を、待っておるが良いぞ」

 なんだかよくわからないけれど、凄い自信。まるで輝く太陽のような、嫌味が全くない笑顔。

 言われて不快だった筈の言葉も、いつの間にか心の中で薄れていた。


 あぁ、そうか。


 わたしはきっと、この眩しさに惹かれているんだ。




 目的のギガント・ボアは幸運にもあっさりと見つかった。

 陽の明かりに目を細め、一匹で呑気に左右を見回している。

 こいつの飯時は人目につかない夜。

 日中は人里から離れた位置でうろうろして暇を潰していることが多い。特定の縄張りを持たないので、一ヶ所に留まることはめったにない。

 そのためアテもなく探すのは地味に面倒な相手。

 だけど、わたしにはそのアテがあった。

 意外と知られていないのけど、ギガント・ボアは木の幹で牙を擦る癖がある。それがどういう意味を持っているのかはわたしもわからないけれど、ともかくそういう癖があるのだ。

 だから木の幹を注意深く見て傷の多い物を辿ってゆけば、かなりの確率でギガント・ボアの場所に辿り着ける。

 目的とは違う個体を見つけてしまう恐れもあるけれど、ギガント・ボアは周囲に同族がいることを嫌って追い払う習性があるからその可能性も低い。

 そしてわたしの読みは大当たり。首尾よく目標を見つけ出すことに成功したのである。

「さて……いましたね」

 先にも言ったけれど、ギガント・ボアは基本的に強力な魔獣であり、その元となったボアに比べると脅威度は極めて高い。

 だけど、そのためにボアが持っているもっとも大きな利点を失ってしまってもいる。

 即ち、数の暴力。

 一匹なら大したことはないボアも、五匹揃えば相当な脅威になるし、十匹にもなれば熟練探索者であっても油断ならない相手になる。

 基本的に動物はスタンピードを起こさないけれど、自分たちに危害が加えられれば周囲一帯のボアが集まって反撃に転じてくるから。

 数が多いということは周囲を見回す目の数も多いという訳で、罠を用意するのも仕掛けるのも見つかりやすい。

 それに比べれば、どれだけ強くても単体でしか行動しないギガント・ボアはある意味相手しやすい目標でもある。

「『焔月』を使わぬとなると、はてさてどうしたものか」

 アイカさんが腕を組む。

「この刀では致命傷を与えるのは難しいであろうし、ふむ」

 ギガント・ボアの毛皮は下手な鎧を超える強度を持っているし、その下にある筋肉や骨も合わせて重装戦士並の防御力を誇っている。

 定番としては遠距離から高威力な攻撃魔法を当てて傷を負わせ、後は失血死するまで引き回すのだけど……わたしの使える魔法ではあの防御力を抜くことはできそうにもないし、弓については言うまでもない。

 アイカさんの方は、そもそも攻撃魔法を使えるのかどうかもわからないし……。

「エリザよ」

 どうしたものかと悩むわたしに、アイカさんが軽く声を掛けて来た。

「あのデカブツに弓を一発当ててやれ」

「へ?」

 一瞬思考が止まってしまった。

 攻撃魔法でも傷を付けるのが難しい相手に、わたし程度の弓を撃ち込んでもダメージなんて期待できない。

「でも、わたしの弓では傷一つ付けられるかどうか……」

「目的は彼奴の注意をこちらに向けることだ。この際威力は問題にせぬ」

 わたしの返事にアイカさんがさらりと答える。

「あの程度のモノ、さっさと打ち倒して済ませるぞ。注意をこちらに向けさせれば話もはやいからな」

 でも……え? 注意をこちらに向けるって……それってつまり……。

「えっと、そうするとギガント・ボアの目標はわたしって、ことになるんですけど」

「心配するでない」

 アイカさんが、ポンポンとわたしの肩を叩く。

「荒事は余の仕事だ。そなたを不要な危険に晒しはせぬから安心するが良い」

 真剣な表情でそう言われると、どうにも断りづらい。

「あぁ、もう!」

 もう! どうなっても知らないから!

「クイック・シュート!」

 折りたたみ弓を展開すると同時に矢を放つ。

 放たれた矢はまっすぐギガント・ボア目掛けて突き進み、狙い通りに命中する。

「……やっぱり」

 予想通り命中した矢は虚しく弾き返され、相手に傷一つ付けることはできなかった。

「グオォォォォッ!」

 のんびりしていたところにちょっかいを掛けられたギガント・ボアが不機嫌そうに唸り声を上げて周囲を見回し、そして小賢しい攻撃者――つまりわたしの方を見た。

「グオォォォォ!」

 そしてそのままこちらへと突進を始める!

「余の連れに手を出そうなど、畜生の分際で良い度胸だな!」

 言葉と同時に抜刀したアイカさんが飛び出し、ギガント・ボアの前に立ちはだかる。

 突然の闖入者に一瞬戸惑いの表情らしきものが浮かんだような気がしたけど、立ち止まったりすることはなく、そのままアイカさん目掛けて突進を続けた。

「ぬっ……!」

 真正面からの突進をアイカさんが受け止める。あまりにも激しい衝撃に、アイカさんの手から刀が弾き飛ばされ大きく空を舞う。

「ま……であろうな!」

 ズズズと後ろに押されながらも、口から二本左右に飛び出している牙を両手で器用に抑え付けている。

 え? 本当に??

 あの馬鹿力の突進を押さえつけるなんて、アイカさん……見た目からはわからないけど、ひょっとして隠れマッチョだったりするのかしら?

「エリザ! 彼奴の足元だ!」

「ウォーター・フィールド!」

 アイカさんの声に、反射的に魔法を発動させる。

 打ち合わせもなにも無いけど、アイカさんの目論見はなんとなくわかった。

 魔法が発動すると同時にギガント・ボアの足元がぬかるみ始め、またたく間に泥沼へと変わってゆく。

「ブモ?」

 足元が泥沼になり踏ん張りが効かなくなったギガント・ボアの動きが鈍る。

「たかが魔獣如きが!」

 その機会を逃さず、今度はアイカさんが逆にギガント・ボアを押し返し始めた。

「ブモモモ!?」

 ギガント・ボアが戸惑いの表情を浮かべている。あ、いや。動物の表情なんかわからないので想像だけど。

「ブモモモモッ!」

 それでも負けてはいられないとばかりに後ろ足に力を入れ、アイカさんを押し戻そうとする。

 もっとも地面が泥沼では、その努力も虚しいものだけど。

「ぬぬぬぬぬぬぬっっっっっっ!」

「ブモモモオモモッッッッッッ!」

 お互いの足がそれほど固くない地面に少しづつめり込んでゆく。

 え? なに? なんだか魔獣大決戦みたいになってるんですけど!?

 均衡は、すぐに覆された。

「力比べで余に勝とうなど――」

 アイカさんの身体全体から魔力が放出されると同時に閃光が発せられ、ギガント・ボアの動きが鈍る。

 よくわからないけれど……この魔力の動きは強化魔法?

「――十年早いわっ!」

「ブモモモモモーーーー?」

 アイカさんの声と同時にギガント・ボアの身体が持ち上がり、そして空へと投げ出された。

 十メートル近くある巨大な魔獣が、たった一人の女性によって投げ飛ばされる。

「はぇ~……」

 一生忘れられそうもない光景。

 投げ飛ばされ空を舞ったギガント・ボアは僅かな滞空の後、そのまま吸い込まれるように落下して行き、地面へと叩きつけられた。

「ふむ……少々なまったか? 予定ではこの一撃で仕留めるつもりだったのだがな」

 地面に叩きつけられたギガント・ボアは、まだ死んでいない。

 フラフラしながらも四本の脚で立ち上がり、なおアイカさんを狙っている。

「まぁ、良い」

 吹き飛ばされた刀を拾い、そしてそれを鞘に収める。

「その心意気に免じて、また真正面から受けてやろうぞ」

 腰を低く下ろし、左手を前に突き出し右手を後ろに下げる――いわゆる正拳突きの構え。

 それを見たギガント・ボアも後ろ足で地面を蹴り、やる気をアピールしている。

 エ?

 アイカさん……もしかして素手でギガント・ボアを迎え撃つつもり……なの?

 どう考えても無謀すぎる。

 さっきは武器を飛ばされ、結果として素手で対処してたけれど、まさか今度は最初から素手で挑む気だなんて!?

「………」

 だけど、止めるべき言葉は出てこない。

 素手のままギガント・ボアを迎え撃とうとするアイカさんの姿は自信に溢れていて、とてもなにか口を挟める状態では無かったから。

 構えたまま目を閉じ、息を整えるアイカさん。

「よし……かかって来るが良い!」

 その言葉を合図に、走り出すギガント・ボア。

 って、なんかわたし。完全に第三者と化している気がするんですけど……?

 わたしのことなど完全に眼中に無い様子で、一心不乱にアイカさん目掛けて突進するギガント・ボア。

「破ッ!」

 気合と同時にアイカさんの目がカッと開かれ、ギガント・ボア目掛けて右腕がまっすぐ突き出された。

 その右腕は吸い込まれるように鼻を捉えて打ち砕き、そのまま上へと滑って眉間へと命中する。

「ンギャァァァァァァ!!!!!」

 周囲の空気を大きく震わせる断末魔、そして地面を揺らしながら倒れる巨体。

 あろうことかアイカさんは、真正面からの正拳突きでギガント・ボアを倒してしまったのだ。

 う、うそぉ……。

「少々手こずらされたが、まぁ、余の敵では無かったな」

 倒したギガント・ボアに片足を乗せ、グッとガッツポーズを決めるアイカさん。

「余に勝ちたければ、せめて今の倍は大きさを増しておくことだな……まぁ、その機会は二度と訪れない故に来世に期待するが良いぞ」

「あー……っと」

 なんとも酷い無茶振りを見た。

「さて、これで仕事は終わりだな」

 パンパンと両手を叩いて土汚れを落とすアイカさん。

「この牙をへし折って持ち帰ればよいのだろう? さっさと片付けて一杯やろうではないか」

 そう言いながら、えいっとばかりにポキっと両方の牙を折る。

 えー……。あれってパーティー総掛かりでノコギリ挽いて半日はかかる作業なんですけど……。

 イエ、楽ナノハヨイコトデスヨ?

「期待はずれに終わるかと思っていたが……いや、そこそこ楽しめたからな。今日は良い日だったぞ」

 最初の頃とは打って変わって今は超ご機嫌なアイカさん。

「ついでにこの辺の肉も解体して持って帰ろうぞ」

 しまいには小刀を取り出して鼻歌まじりにギガント・ボアの解体を始める有様。

 返り血で凄いことに……というか、ギガント・ボアってそんな簡単に解体できるようなものじゃないんだけど――って、ああ、もう。

「先に血抜きしませんと!」

 はぁ、こういう所ではなぜか非常識なんだよね、この人。

(ホント、色々と規格外な人よね)

 前のゴブリンの件もあってアイカさんの強さを知らなかったわけじゃないけれど、それにしたって正拳突き一発でギガント・ボアを片付けてしまうなんて。

 いや、本当。魔王って凄いし、これと互角に戦う勇者ってどんだけ強いんだろう……?

 指示に従いながらテキパキと血抜きをしているアイカさんを横目に見ながら、わたしは思索にふけるのであった。

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