#3 夜のトイレ。
「おやすみーってもう全員寝てるか」
私は小声で呟きながら、時計を見た。
現在24時。
消灯時間は22時だったのでもう2時間も時間が経っている。
一時間ほど前までは同じ部屋の佑も寝れなくて二人でこそこそと話していたが、いつの間にか佑まで寝てしまった。
その後家から持ってきていた小さなライトで本を読んでいたが、あんまり文字が読めなく、途中でやめてしまった。
「でも、その前にトイレっと」
尿意を少し感じていたため、すぐそこのトイレに行った。
尿意を無くし、手を洗おうとするとそこには光っている誰かがいた。
いや、見覚えのある人だった。
「え、え?」
驚いてしまった私は思わず大声で行ってしった。
「しー!君にしか聞こえてないから。その、同じ部屋の方には聞こえていないから、気をつけてね。」
「はあ?」
「と、とりあえず、小声にして!」
「はい……」
私はその人の言う通りに小声で話すことにした。
「まず、私はまお!時を操れる神ってところかな?」
「まお……」
もしかして……
「でー、私は君に言いたいことがあって来たんだよね。」
「え、うち?」
「うんうん。じゃないとトイレなんかに出ないし。」
「え、あ?」
「とりあえず、君、沙也華さん、四日目は自分の身を守ってください。」
「え?なんでまお……さんがそんなことを?」
「それは、時の神様だからだよ。」
「それってなんで?」
「言えない。それは、言えない。」
「なんで!めっちゃ気になるんやけど。」
「……まあ、言えないけどその代わり、明日起きることを言おっか?そしたら信憑性が増すでしょ?」
「分かった。じゃあ、言って。」
私はまお?さんに言うとまお?さんは何か考えるようなポーズを取ってから、深呼吸をした。
「まず、貴方は明日、二回目のリフトの際に酔います。その後ずっと体調が悪くて昼ご飯のカレーは半分ほど残すでしょう。そして、貴方のペアは心?さんとなり、午後のリフトで佑?さんと美幸?さんについて、中一の頃の話をしながらになるでしょう。」
「……本当だって信じるからね。」
「いいですよ笑」
彼女は私が見たことがあるような笑みをして消えていった。
「あれは夢か?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます