#4 正体は。




 よく分からないことが身に起きてあんまり寝れなかった一日目の夜。


 朝早く起きれない私が珍しく起床時間の30分前に起きれた。


 そして自分のスマホを開けてとある一枚の写真を取り出した。


 そこには三人組の少女が映っている。


 私と伊万里と…………………茉緒まお






 茉緒は私と伊万里の中学の頃の友達。


 中学の三年間、私たち三人はずっと一緒のクラスで仲が良かった。


 なにせ、最強三人組と言われていたような私たちだった。


 同じこの高校を受ける予定仲間でもある。


 でも、去年のちょうどこの時期、12月17日。


 茉緒は交通事故に巻き込まれて、死んだ。


 本当、茉緒のお母さんから死んだって聞いたときのあの絶望感は今でも覚えている。


 私は親戚が無くなったことがなく、初めて周りで死んでしまった人だったこともあっただろう、本当にショックという言葉だけでは言い表せないほどだった。


 そこから立ち直らず、一応偽物の笑顔で今は過ごしているが、やっぱり心の穴はずっと開いてる。








 でも、あの、昨日の時の神様名乗ったまおは私が知ってる茉緒だよね。


 顔も身長も声色もすべて一緒だったし。


 はあ、命日がちょうど四日目、最終日なんだよな。


 でも、なんで四日目、自分に気をつけてって言われたんだ?




「分からない。」


 そんなことを言いながら私は涙を流した。












「なんで、沙也華が泣いてるんだ?」


「……沙也華が泣いてるの、初めてだ。」


 あんないつも笑っている沙也華でも、悲しい涙があるんだね。









ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

泣き虫ゆう華とは全然違うねw

だって、一応中学生になったから二年半で学校では二回しか泣いてないけど、そのうち一回はキレすぎて泣いて、もう一回は……周りとの差っていう感じかな?

……沙也華ちゃん、ええ子やん。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る