第122話 犬連れて氷川神社に初詣



 

 

 2021年あけましておめでとうございます。

 昨年はたいへんお世話になりました。<(_ _)>

 本年もよろしかったら『Haiku物語』におつきあいくださいませ。(´▽`*)

 

 

       ✑

 

 

「動物連れはご遠慮ください」という神社が少なくないなか、稲羽の白兎を助けた大己貴命おおなむちのみことを祭神とする武蔵一宮氷川神社は、いつもおおらかに迎え入れてくださるので、タツヤとヒトミ夫妻はひとり娘のコハル(ミックスの保護犬)を連れて初詣に出かけ、「今年もどうぞわたしたち家族をお守りください。そして、地球上の生きとし生けるものすべてが健やかでありますように、紛争や戦争がなくなりますように」と祈りを捧げます。むろん、人混みの少ない日時を選んで。ヾ(@⌒―⌒@)ノ


 

                 🐕

 

 

 ところで。

 昨年の暮れ、ケイコのうっかりミスにより、158回連載して来た『カヨさんの社会学』を全削除してしまい、慌ててバックアップから復元しましたが、せっかくみなさまから賜った★も♥も応援コメントも約1600PVも復元できませんので、2021年の元旦を期し、サイトの核とするエッセイを転載させていただきます。

 

 

                 ☀

 

 

『カヨさんの社会学――第10話 くにたち』


 

 若い友人がなぜその場所を選んだのか、カヨさんにはすぐわかりました。

 初夏の木洩れ日が心地よい、とあるキャンパスの、とある休日のベンチ。

 大事なことを告げるためのロケーションを、彼女がどれほど推敲したか。

 繊細な気持ちが痛いほどわかり、真心がいじらしくてならないのでした。

 

 

                🍃

 

 

 20年ほど前の情景ですが、あのときのやわらかな日差し、手入れの行き届いた池の面に小さな波を立てるそよ風、古風な校舎、ちらほら見える人影、友人の洋服やバッグ、輝きに満ちた表情、口調、目の動きまでが、つい昨日のことみたいで。


 だれにも告げていない、掌中の珠のような思い出です。


 ともに吉報を喜び合ったあのキャンパスと、RCサクセション忌野清志郎さんの「多摩蘭坂」がほど近いことを知ったのは、それから何年か経ってのことでした。

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