第108話 蒼穹に放つ吐息や冬木の芽
話があっちへ飛びこっちへ飛びしていっこうに要領を得ず、聞かされる側の頭の中は「????」ばかりになり、やたらに時間ばかり長引いて、話の結論が少しも見えて来ない人。逆に、まず結論を告げて、その後、ごく簡潔に理由を述べる人。
🌅
断然、後者のタイプに属するホナミが、壊れた水道の蛇口のように締まりのない饒舌からやっとの思いで解放されて外へ出ると、頭上には1点の濁りもない冬空が広がり、堅い芯に紅を秘めた冬木の芽が、薄い日射しに鈍く光っていて。(;’’∀’’)
ずいぶん長いこと自分に我慢を強いて来たけれど、義理の付き合いは今日までとしよう、これからは感性が合う、好きな人との交流だけにしようと思い決めると、ホナミの内部から流れ出した沈殿物が、龍のように蒼穹に立ち昇って行きました。
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