第69話 小春日に祝ふ幼の誕生日

 

 

 

 

 紅、橙、黄色に美しく色づいた近くの樹林で小鳥がにぎやかに囀り、鈴生りの柿に明るい陽光が燦々と降り注ぐ11月の朝、ぼうやは7歳の誕生日を迎えました。


 起きがけにかあさんは「ぼうや、おめでとう!」と言ってくれ、

 

 ――あの小さかった子が7歳とは、ほんとうにかんむりょうだよ。

 

 しみじみとつぶやきながら、目に少し光るものを浮かべました。


 赤ちゃんだったぼうやは、ミルクの飲みや離乳食が細くてかあさんを心配させたことも、股関節を手術で治したことも、大晦日に高熱を出して入院したこともまったく覚えていませんが、隣接する学園都市の大きな病院でぼうやを出産してから、1日、1時間、いえ1分として気の休まるいとまがなかったかあさんからすれば、ここまで無事に大きくなってくれたことが奇跡に思えるみたいで……。(#^.^#)

 

 

                🎉

 

 

 歳がはなれているため、もうひとりのママとしてぼうやの世話をしてくれている高校生の姉さんや、ぶっきらぼうなやり方で可愛がってくれるとうさんからもつぎつぎに「おめでとう!」のシャワーを浴びたぼうやはちょっと照れています。(^.^)

 

 

                📦

 

 

 遠い町に住むおばあちゃんからも、メッセージ付きのプレゼントが届きました。

 さあ、今夜は家族みんなで、楽しい楽しいバースデーパーティですよ!(#^.^#)


 ぼうやと姉さんの未来が、あかるい希望に満ちたものでありますように。✨

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