第68話 丹の欄に仰ぐ天守や水の秋


 

 

 

 

 戦国時代より古くからの歴史を刻む城の堀には丹色の太鼓橋が架かっています。


 やわらかそうなさみどりの枝垂れ柳を前景に、2羽のコブハクチョウ(留鳥)が浮かぶ美しい水面と半円形の太鼓橋越しに、鋼色の五重六階の城郭を望む場所は、国内外からやって来る観光客の大半がスマホを構える、絶好の撮影スポットです。


 さらにそこに、七五三の幼子とか、成人式の振り袖や袴などを立たせたら、時代を遡ったような日本的な情景が生まれ、はるかに聳える天守付近の千鳥破風や向唐破風の窓には、美々しい小袖をまとった姫君の姿も見えそうではありませんか。👘

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